10年間におよぶ平和の取り組みをマッシュアップ「被爆80年、これを機会に今やれることをやらねばと話しています」

2025年01月27日 サッカーダイジェストWeb編集部

ピースユニフォーム10年分を混ぜ合わせた斬新なデザイン

2024年ピースマッチはエディオンピースウイング広島で開催された。

 デンマークのスポーツブランドhummel(ヒュンメル)は、被爆70年となる2015年に、当時ユニフォームサプライヤーだったV・ファーレン長崎と平和を祈念するユニフォームを初めて発表した。

 以来、10年間にわたり毎年「スポーツを通して平和を考える」をテーマに、2015年から2019年はV・ファーレン長崎と、2019年から2024年(2020年はコロナ禍で中止)には広島県と長崎県のU-15世代で行われるピースマッチで、2020年には広島文教大学附属高等学校と一緒に様々なデザインのピースユニフォームを発表し続けてきた。

 また、2016年には、被爆者の故・谷口稜曄さんとピーススニーカーを発表。翌年、そのスニーカーの売り上げを長崎原爆被災者協議会(長崎被災協)に寄付し、被爆2世で現在は事務局長を務める柿田富美枝さんと谷口さんの平和講演会を開催。参加した多くの子供たちに向けて、被爆体験や平和への想いを語ってもらった。
 
 今回、これまでの10年間に発表したピースユニフォームとピーススニーカーを合わせた計12種類のデザインを混ぜ合わせ(マッシュアップ)、縫い合わせたようなデザインにしたピースユニフォームを発表。これからも平和の想いを繋いでいくという意思を込めて、左肩から右わきにかけて、たすきを掛けたデザインに仕上げた。

 長崎被災協の柿田さんは、この平和への取り組みがマッシュアップされたユニフォームが発表されたことを受け、「ノーベル平和賞を日本被団協が受賞し、核兵器をなくそうと考える市民たちを励ましています。被爆80年、私たちはこれを機会に、今やれることをやらねばと話しています。谷口さんが、『過去の苦しみが忘れ去られつつある平和な世の中で、私はその忘却を恐れます。そして明日の語り手にもなってくれる子どもたちに期待しています』と話されていたことを、改めて感じています」と話した。

 このピースマッシュアップユニフォームは2月11日までヒュンメル公式オンラインストアで予約販売され、売り上げの一部が広島県サッカー協会に寄付される。寄付金は、今夏のピースマッチで行なわる平和学習に活用されることとなっている。

【画像】際立つデザインがずらり! Jクラブの2025年シーズン新ユニホームを特集!
 
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