セビージャでの清武の新たなボスは南米王者の将か、ローマを率いたフランス人智将か!?

2016年06月11日 サッカーダイジェストWeb編集部

パリSG行き決定が秒読み段階という名将エメリの後任は誰か。

ヘタフェのエース、パブロ・サラビアも加入し、厳しい定位置争いに身を投じることになるが、同時に大きなステップアップのチャンスを手にしたといえる。 (C) Getty Images

 6月10日(現地時間)、リーガ・エスパニョーラのセビージャは、清武弘嗣の移籍について現所属のハノーファーと合意に達したと発表。契約期間は4年で、移籍金は約650万ユーロ(約8億円)という。
 
 スペイン1部リーグでは9人目、そしてセビージャでは2011-12シーズンの指宿洋史(1試合出場)以来の日本人選手となる。

 来週に行なわれる予定のメディカルチェックをパスすれば、現在ヨーロッパリーグ(EL)3連覇の強豪クラブの一員となる清武。複数のクラブからオファーを受けていたが、欧州でのステップアップの大きなチャンスを得たといえるだろう。
 
 ただ、セビージャは今、変革の時を迎えようとしている。これまでチームを率いてきた名将ウナイ・エメリのパリ・サンジェルマン行きが決定的(合意との報道も)とされており、すでにセビージャは新たな指揮官の候補を挙げるなど、エメリの後任探しに着手している。
 
 候補としてメディアで名が挙げられているのは、ホルヘ・サンパオリ、リュディ・ガルシア、キケ・フローレス、マヌエル・ペジェグリーニら。そのなかで、最有力とされているのがサンパオリだ。
 
 前チリ代表監督で、昨年のコパ・アメリカでは同国を初の南米制覇に導いたアルゼンチン人のサンパオリは、スペインの『MARCA』の報道によれば、すでにセビージャのスポーティングディレクター、「モンチ」ことラモン・ベルデホと直接会って交渉を行なっている。
 
 だが、ここにきて前ローマ監督のフランス人、ガルシアも有力候補に浮上してきたという。『MARCA』によれば、彼の利点は欧州のサッカーを知り尽くしていること。エメリが作り上げてきた高度な戦術を駆使するチームを引き継げるのは、同じ欧州人の戦術家ガルシアの方だという。
 
 ガルシアは、リール、ローマでも戦術的に優れたチームを作り上げてきただけに、これまでのセビージャの流れに、すんなりとフィットできると考えられる。また、セビージャの多くの選手を知っていることも、彼にとってのメリットだという。
 
 ローマを解任された後、ガルシアはインタビューで、スペイン、ドイツ、イングランドの野心的なプロジェクトを掲げるクラブでの指揮を望んでいると語っており、セビージャはそれに合致していると言えるだろう。
 
 果たして、セビージャはチームの指揮権を誰に委ねるのか。そして、新たな挑戦に臨む清武の新たなボスは誰になるのか。その決定は、それほど先のことにならなさそうだ。
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