【コパ・アメリカ・センテナリオ】コロンビアが開幕戦を制す! ハメスは追加点奪取も負傷交代

2016年06月04日 サッカーダイジェストWeb編集部

効率的で試合巧者ぶりを見せたコロンビアと“大人しい”開催国。

ボールに触れる機会は多くなかったが、トップ下として自由に動き回ったハメス。左肩の具合が気になる。 (C) Getty Images

 6月3日(現地時間)、コパ・アメリカ・センテナリオが開幕。グループAでコロンビアが開催国アメリカを2-0で下し、オープニングゲームを制した。
 
 コパ・アメリカでは過去2度対戦してコロンビアがいずれも勝利。公式戦におけるアメリカでのこのカードというと、1994年ワールドカップ、開催国が優勝候補を破る波乱を起こしたが、その後、オウンゴールのアンドレス・エスコバルが自国で射殺されたという悲劇の一戦が思い出される。
 
 開始から一進一退の攻防で進んだ試合は、7分で動く。CKから、ミラン所属のCBクリスティアン・サパタがダイレクトボレーを叩き込んでコロンビアが先制した。
 
 気温が30度を超えるという厳しい環境の下、コロンビアはあまり無理をせず、守備で要所を締めた上でアメリカにボールを持たせ、チャンスと見れば多くの選手が上がって厚い攻撃を仕掛ける。
 
 これが奏功し、41分には攻め上がった左SBファリド・ディアスがクロスを上げると、これがアメリカDFのハンドを誘いPKをゲット。キャプテンで背番号10のハメス・ロドリゲスがGKブラッド・グザンの逆を突いてリードを広げた。
 
 ハメスは、トップ下として幅広くポジションを取り、DFラインの裏を狙ったパスで非凡なところを見せる。前半は右サイド、後半は左サイドで時折、光るプレーを見せた。しかし、68分にドリブル突破を仕掛けて倒された際に左肩を痛め、72分にピッチを後にしている。
 
 一方、これまで開催国となると驚異的な粘りと強さを発揮してきたアメリカだが、この試合では単純、単発、淡白な攻撃に終始。FWクリント・デンプシーはきわどいシュートを再三放ってひとり気を吐いたものの、チーム全体としてのプレーは効果的でなかった。
 
 コロンビアはDFとMFのあいだが開きがちで、アメリカはここに入り込むと攻撃の良いかたちを作れるものの、その後のラストパスやクロスが不正確、もしくはアイデアに欠け、相手DF陣を脅かす場面は非常に少なかった。
 
 75分過ぎ、ようやく迫力ある攻撃を何度か見せたのも束の間、前がかりになって各ラインが間延びしてしまったことで、コロンビアに十分なスペースを与え、かえってピンチを招くことに。結局、一矢を報いることも叶わず、やや冷めたムードのなかで試合終了を迎えた。
 
 ドルトムントでも注目を集めた期待の17歳、クリスティアン・プリシッチは66分に交代出場し、デンプシーのフィニッシュに繋がるパスを通したり、守備ではファン・ギジェルモ・クアドラードからボールを奪取したりと奮闘したが、見せ場は少なかった。
 
"省エネ"で試合巧者ぶりを見せたコロンビアが、大人しすぎるアメリカを一蹴して、大会初日は終了。2日目はグループAのもう1試合、コスタリカ対パラグアイ、そしてグループBのブラジル対エクアドル、ハイチ対ペルー戦が行なわれる。

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