実戦復帰のマリノスDF永戸勝也が攻守に存在感。トリコロールに頼もしい左SBが戻ってきたのはチームにとって大きい

2024年08月18日 金子 徹(サッカーダイジェスト編集部)

6月19日の広島戦で負傷交代

川崎戦に先発した永戸。約2か月ぶりの公式戦も、ブランクを感じさせないプレーを披露した。写真:永島裕基

[J1第27節]川崎 1-3 横浜/8月17日/Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu

 横浜F・マリノスが川崎フロンターレに3-1で快勝した一戦で、左SBの永戸勝也が実戦復帰を果たした。

 昨年10月に負った右ハムストリング肉離れの怪我から、今年2月21日に行なわれたアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)2023-24のラウンド16の第2レグで復帰した永戸だったが、6月19日のJ1第13節のサンフレッチェ広島戦で再び負傷離脱。それから約2か月に渡ってリハビリに取り組んできた。

 川崎戦に左SBで先発した背番号2は、攻撃面ではインサイドとアウトサイドの立ち位置を使い分けつつ、機を見て最前線まで上がって攻撃に厚みを加えた。一方の守備面でも、的確なポジショニングと状況判断でパスカットしたり、シュートブロックに入ってピンチを防ぐなど、64分にピッチを退くまで攻守に存在感を放った。
【動画】チーム2点目は西村拓真のスーパーミドル弾!
 試合後、永戸は「自分の気持ち的にはいつ出てもいいように準備をしていた。使ってくれたことに応えようと思った」と心境を明かし、「(ジョン・ハッチンソン監督から)求められていることはできたかな」と笑顔で語った。

 前半、永戸はインサイド寄りにポジションを取ることが多かったが、後半は左サイドに張る場面も増えた。このスペースの使い分けに関しては、どんな考えを持っていたのか。

「前半の入りから試合を優位に進められている感触があったけど、途中から(ボールの)取られ方が悪くなっていったので、前半はちょっと様子を見つつ、後半で変えてみようかなと思っていた。前半はやっていなかったので、相手も掴みづらかったかな」

 また、58分のアンデルソン・ロペスの先制ゴールに繋がる西村拓真のPK獲得のシーンは、左サイドをタイミング良く駆け上がった永戸が正確なグラウンダーのクロスを供給し、中央にいたA・ロペスがダイレクトで西村に繋いだことで得たもの。永戸の左足キックの精度の高さも目を見張ったが、それに対しては「あそこのボールはロペスなら止めてくれるかなと思ったし、上手く落としてくれた。そこは彼の能力だと思う」とブラジリアンストライカーのプレーを称賛した。

 川崎に勝利したことで9位から6位まで順位を上げた横浜。リーグ戦でのさらなる上位進出を目ざすうえで、そして9月からはACLエリートも始まるなかで、29歳の頼もしい左SBがチームに戻ってきたのは大きい。

取材・文●金子徹(サッカーダイジェスト編集部)

【記事】「日本の夏はサッカーしちゃいけない」マリノスGKの発言に大きな反響…選手が言うことに意味があると本人も確信
 

次ページ【動画】チーム2点目は西村拓真のスーパーミドル弾!

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事