【川崎】奈良が左すねを骨折。復帰まで約4か月の見込みでリオ五輪は絶望的に…

2016年05月14日 小田智史(サッカーダイジェスト)

左すねの負傷で試合後に病院へ。診断結果は「左脛骨骨折」で復帰まで4か月の見込み。

前半終了間際、スライディングした際に左すねの内側を負傷。独力で動くことができず、交代を余儀なくされた。 写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

 前半終了間際、神戸の縦パスに後方から左足でスライディングに行ったDF奈良竜樹が左すねを押さえて悶絶する――。8節の浦和戦で右すねを10針縫う裂傷を負っても、翌節には涼しい顔をしてフル出場を果たした男が、うずくまったまま、動くことができない。それだけでも事態の深刻さを感じさせる。すぐさま交代が告げられ、担架でピッチサイドに運び出されたが、その後も独力では歩けず、担架に乗せられてロッカールームへと下がった。
 
 神戸に押し込まれた立ち上がり、奈良はサイドからのクロスを次々と撥ね返し、19分、20分にもパスコースに先回りしてエリア内への侵入を阻止。フィジカルの強さを活かして競り合った相手選手を弾き飛ばし、神戸のカウンターを封じていた。さらに、攻撃面でも前線の小林悠にピンポイントでロングフィードを通すなど、プレーの安定感は抜群だった。それだけに、まさかのアクシデントでの交代は本人としても不本意だっただろう。
 
 川崎は後半に3点を挙げて逆転勝利を飾ったが、暫定・首位に返り咲いたチームの守備を支えてきたディフェンスリーダーの負傷は、ステージ優勝の行方を大きく左右する出来事だ。チームスタッフによると、負傷箇所は左すねの内側付近。自分では歩けない状態で試合後に病院へ向かったという。
 
 風間監督も記者会見で「骨とか大きな怪我じゃなければいいですが……」と心配そうに語ったが、状況次第ではクラブシーンはもちろんのこと、U-23日本代表のトゥーロン国際大会への参加や、リオ五輪を含めた今後の代表活動にも影響が及びかねない。診断結果はトゥーロン国際大会に向けてフランスへ出発する16日の月曜日までには発表される見込みだが、早ければ試合当日にも出る模様。大事に至らないことを祈りたい。
 
<情報更新>
 14日22時過ぎ、川崎は奈良の診断結果を発表。川崎市内の病院で精密検査を行なった結果、左脛骨骨折で復帰まで4か月程度を要する見込みだという。翌15日には、トゥーロン国際大会の参加メンバーが奈良から三浦弦太(清水)に変更されることが決まった。

取材・文:小田智史(サッカーダイジェスト編集部)

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