【今日の誕生日】4月13日/歴代ドイツ代表の五指に入る点取り屋――フェラー(元ブレーメンetc.)

2016年04月13日 サッカーダイジェストWeb編集部

その得点力で、クラブでも代表でも充実のキャリアを過ごす。

90年、当時のホームグランド、オリンピコで決勝を戦い、世界王者の一員となった。彼にとって縁起の良いローマだったが、監督としては1か月で辞任を余儀なくされた。 (C) Getty Images

◇ルディ・フェラー:1960年4月13日生まれ ドイツ・ハナウ出身
 
 元ドイツ代表監督で、現在はレバークーゼンのSDを務めるルディ・フェラー。現役時代は、あらゆるポジション、シチュエーションでもゴールを奪える生粋のストライカーとして、世界に名を馳せた。
 
 1977年、キッカーズ・オッフェンバッハでプロデビューしたフェラーは、80年に1860ミュンヘンに加入。その1年目でチームは2部降格の憂き目に遭ったが、フェラーは翌シーズン、2部リーグで37試合出場37得点という驚異的な数字を残してリーグ得点王を獲得した。
 
 一躍、ドイツ中の注目の的となった彼を獲得したのは、当時、奥寺康彦も在籍していたブレーメン。オットー・ハーゲルの指揮の下、フェラーの得点感覚は冴え渡り、1年目で23ゴールを挙げ、リーグ得点王、さらには最優秀選手にも輝いた。
 
 ブレーメンでの5シーズンは実り多きものだったが、ドイツを代表するストライカーへと成長したフェラーを欧州の強豪クラブが放っておくことはなく、87年、彼はイタリアのローマに新天地を求めることとなる。
 
 明るい性格の彼はローマでの生活にも馴染み、ファンからは「空飛ぶドイツ人」の愛称をつけられ、愛された。さらに90年には西ドイツ代表としてイタリア・ワールドカップ優勝を果たすなど、イタリアでの5年間もやはり充実したものとなった。
 
 ローマで142試合出場45得点という成績を残した後、92年夏にフェラーが向かったのはフランスの港町、マルセイユ。ミランへ移籍したジャン・ピエール・パパンに代わるストライカーとして、大きな期待をもって迎え入れられたのである。
 
 ファーストシーズンで18得点を記録したフェラーは、自身初の1部リーグ優勝を経験。さらにはその直後、初のチャンピオンズ・リーグ制覇という栄誉まで手に入れた。
 
 しかし……。間もなくクラブの八百長が発覚し、これらのタイトルは全て剥奪されることとなった。その後、チームの下部リーグ降格が決まったことで、フェラーのフランスでの生活は2年で終焉を迎えたのだった。
 
 94年にドイツに戻り、レバークーゼンで2シーズンを過ごした後に現役を引退。指導者に転じてからは、代表監督(00~04年)として母国を2002年日韓・ワールドカップ準優勝に導き、以降、レバークーゼン(00年、05年)、ローマ(04年)といった古巣を率いた。
 
 そんなフェラーはもちろん、ドイツ代表選手としても確固たる実績を残している。大ブレークを果たした82年にデビューを飾り、94年までに90試合出場47得点という成績を残した。
 
 メジャー大会では、84年から94年まで、3度のEURO、3度のワールドカップに出場。大舞台に強く、これら6大会で貴重な12得点を記録した。
 
 ちなみに、ドイツ代表歴代得点ランキングにおいて、フェラーはユルゲン・クリンスマンとともに5位につけている。現時点での十傑は以下の通り。
 
1位 ミロスラフ・クローゼ 71点
2位 ゲルト・ミュラー 68点
3位 ヨアヒム・シュトライヒ※ 55点
4位 ルーカス・ポドルスキ 48点
5位 ユルゲン・クリンスマン 47点
5位 ルディ・フェラー 47点
7位 カール=ハインツ・ルンメニゲ 45点
8位 ウーベ・ゼーラー 43点
9位 ミヒャエル・バラック 42点
10位 オリバー・ビアホフ 37点
※東ドイツ代表
 
 現役選手はクローゼとポドルスキの2人で、現在も代表チームに招集されている後者は今後、数字と順位を上げる可能性を持っている。
 
 ただ、それ以上の勢いで上位に迫っているのが、現在、31得点で14位につけているバイエルンのトーマス・ミュラーだ。抜群の得点能力を有する彼は、まだ26歳ということもあり、大記録達成の予感を抱かせる。
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