「めちゃくちゃだった」“優勝候補”韓国、よもやの不調に母国記者は悲観。「理解できない」と指弾したクリンスマン監督の采配とは?【アジア杯】

2024年01月27日 江國森(サッカーダイジェストWeb編集部/現地特派)

「このチームはまだ完成度が低い」

ソン・フンミンを擁する韓国の調子が上がらない。写真:梅月智史(サッカーダイジェスト写真部/現地特派)

 まさかの展開だった。

 1月25日に行なわれたアジアカップのグループステージ最終節で、韓国代表はマレーシア代表と対戦。3-3のドローに終わり、首位通過を逃した。

 21分にCKから先制点を奪ったものの、後半に2点を献上して逆転を許すまさかの展開。そして、イ・ガンインのFKとソン・フンミンのPKで終盤に再逆転したにもかかわらず、90+14分に被弾し、勝利を逃した。

 この壮絶な試合を韓国の記者はどう見たのか。フリーランスのジャーナリスト、ホン・ジェミン氏は「今日はめちゃくちゃなゲームだった」と指摘。「このチームはまだ完成度が低い」と悲観的な見方をしている。

【動画】マレーシア戦で決めたイ・ガンインの圧巻FK
 また、首位通過ならラウンド16で日本と、2位ならサウジアラビアと対戦する状況で、ユルゲン・クリンスマン監督がローテーションを採用しなかった点を指弾した。

「どういう判断でベストメンバーを送り出したのか、正直に言って理解できない。過去2試合、内容が良くなかったので、ベストメンバーで60分ぐらいまでやって自分たちのサッカーを取り戻し、(余裕ができれば)その後は5人の交代枠を使って主力を休ませるつもりだったのか。それぐらいしか論理的な理由が見当たらない」

 さらに、ドイツ人指揮官について、皮肉交じりにこう続けている。

「彼はいつも優等生的なコメントをする。マレーシア戦の前も『トップになりたい、勝ちたい。決勝トーナメントではどこと当たっても関係ないと』と言っていた。そしてスタメンを見ると、言葉通りベストメンバーを送り出した。この監督は裏表がないんだなと思った。駆け引きやサプライズのようなものはなく、言った言葉をそのまま理解すればいいんだなと」

 1勝2分けでまさかの2位通過となった韓国は、決勝トーナメントでチームを立て直せるか。

取材・文●江國 森(サッカーダイジェストWeb編集部)

日本戦回避のために手を抜いた? とんでもない!韓国代表は死力を尽くし、そしてマレーシアと引き分けた...【アジア杯】
 

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