最低評価も…ラツィオのレジェンドは鎌田大地をどう見る?「カマダは興味深い」「サッリの戦術に上手く入っていける。だが…」

2023年08月31日 サッカーダイジェストWeb編集部

「代表ウィーク明けにもっと確実なことが分かるだろう」

インパクトを欠く鎌田。コンディションの問題が大きいのだろうか。(C)Getty Images

 鎌田大地のラツィオ加入が発表されたのは、8月4日のことだ。加入から2週間でセリエA開幕を迎え、合流してからまだ1か月も経っていない。

 指揮を執るマウリツィオ・サッリは、稀代の戦術家として高く評価される。ただ、その戦術は理解するのが難しく、新加入選手が慣れるには相当の時間を要するとの見方が少なくない。

 しかも鎌田はフランクフルトを退団後、無所属の状態で8月を迎えた。フィジカルコンディションが万全でない事実は、サッリも繰り返し強調している。

 ただ、チームが格下レッチェと昇格組ジェノアを相手に開幕から2連敗を喫したことで、プレッシャーは一気に高まった。当然、日本代表MFへの重圧も大きくなる。ジェノア戦ではチームワーストやワーストタイの採点をつけたメディアもあり、厳しく評価された。

 OBのラッファエレ・セルジョは、ラツィオ専門サイト『Lalaziosiamonoi』で「何があったのかを考えたが、答えが出た。補強が間に合わず、さらにチームのフィジカルコンディションがまだ万全でない。最初のインターナショナルウィーク明けに、もっと確実なことが分かるだろう」と話している。
【動画】鎌田の調子をチェック!ジェノア戦プレー集
「決定力という点でセルゲイ・ミリンコビッチ=サビッチの不在を感じるのは当然だ。ジェノア戦やレッチェ戦のように膠着した試合で、彼がいれば何かを生み出したかもしれないからね。だが、(30日にメディカルチェックを受けたマテオ・)ゲンドゥジやカマダの獲得は、量的にも非常に重要だ。これから前者が加わり、全く別のようになるかもしれない」

 また、『cittaceleste』によると、ラツィオで長年活躍したレジェンド、マルコ・パローロは『Corriere della Sera』紙で「ミリンコビッチ=サビッチがいないと確実さを欠く。彼自身のクオリティとは別に、チームメートたちは彼に頼れると知っていた。プランBであり、救いの綱だったんだ」と述べた。

「カマダは興味深い選手で、サッリのメカニズムに上手く入っていける。だが、コンディションを取り戻し、溶け込んでいく時間が必要だ」

 その時間が許されれば幸いだが、チームが出だしからつまずき、猶予はなくなりつつある。コンディションと時間が足りないなか、鎌田は期待に応えられるか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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