「6歳で性的虐待を受けた」元イングランド代表の“早熟なる天才”が壮絶な幼少期を涙ながらに激白!「ドラッグの売人もやったよ」

2023年07月14日 サッカーダイジェストWeb編集部

薬物依存の治療のため、およそ6週間に渡ってリハビリ施設へ

どん底からのV字回復を果たせるか。“早熟の天才”アリはまだ27歳だ。(C)Getty Images

 元イングランド代表で"早熟の天才"とも謳われたMFデリ・アリが、壮絶な半生を赤裸々に振り返った。

 27歳になったアタッカーは英メディア『The Overlap』に出演。元イングランド代表DFのガリー・ネビル氏を訊き手としたインタビュー番組で、これまで語られてこなかった悲劇的な過去を明かした。

 まずアリは現在、睡眠薬中毒とメンタルヘルスの治療を続けている。3週間前までは6週間に渡って、アメリカで専用のリハビリ施設に入院していたという。「精神的な健康のために施設に入ろうと決めたんだ。自分のための時間だと思ってね。行けと言われて行けるところじゃないし、それでは上手くはいかないよ。かなり悪いサイクルに陥っていたし、もう限界だった」と語り出した。

 そして、12歳で養子に出されるまでに受けた凄惨な虐待について重い口を開いた。「小さい頃は自分でも理解できないことがたくさんあった」とうつむき、涙を浮かべながら衝撃の事実を初めて公開した。

「僕の母親はアルコール中毒者だった。6歳のとき、そんな母親の世話にしに家へ来る友人たちから、性的虐待を受けていたんだ。その後にしつけのためにアフリカ(ナイジェリア)に送られて、今度は父の元で過ごした。7歳でタバコを吸いはじめて、8歳でドラッグの売人にもなった。11歳のときなんて隣町の男に橋から吊るされたりもしたよ」

 12歳でようやく暗いトンネルから抜け出す。「素晴らしい家族に養子として迎えられた。神が人を創ったのだとすれば、それは彼らだったと思う」と力を込める。最近、実の両親とはいっさいコンタクトを取っていないという。「2018年だ。彼らは養父母が僕を利用していると非難してきたんだ。失望したし、裏切られた気持ちだった」と理由を述べている。
 
 イングランド2部のMKドンズで頭角を現わしたアリは、2015年夏に19歳でトッテナム・ホットスパーに電撃加入すると一気にスターダムを駆け上がった。マウリシオ・ポチェティーノ政権下で不動の存在へと成り上がり、イングランド代表にも選ばれてロシア・ワールドカップも経験。だが2019―20シーズン途中にジョゼ・モウリーニョ監督が就任すると、徐々に出場機会を失って下降線を辿っていった。

 2022年1月、エバートンに完全移籍を果たすも鳴かず飛ばず。2022―23シーズンはトルコのベジクタシュに貸し出され、そこでも最終的には構想外となってしまった。アリは「自分でも気づかないうちに、依存症はずっと続いていた。自分の感情を麻痺させるためにね。でも飲酒であれ何であれ、そういう目的でやっていたとは気づいていなかったんだ」と話し、「そこから睡眠薬中毒になった。おそらく僕だけでなく、フットボール界ではみんなが思っている以上に蔓延している問題なんだ。僕が今回カミングアウトすることで、みんなを救えるかもしれない」と続けた。

 アリは「まだ復帰までは数週間かかる」としながら、「まだ僕はプレミアリーグで実力を発揮できるはずだ。そう信じている」と語った。最後に、「より良い選手、より良い人間になりたい。これまでのキャリアを振り返ってみて、よくやったと思うところもあるけど、満足はしていない。バックミラーを見ながら車を運転することはできないからね。ここからの旅は、僕にとってきっとエキサイティングなものになるよ」とコメントし、決意を新たにした。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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