73年ぶりとなる2年連続での新年黒星発進ミラン さらなる悪歴史の再現は!?

2016年01月09日 サッカーダイジェストWeb編集部

もしローマ戦で敗れれば、実に78年ぶりの年明け連敗となる。

イタリア地元紙は、ローマ戦でも本田がスタメンに名を連ねると予想している。記録、歴史、監督の去就、チームの今後だけでなく、自身の未来も懸かった重要な一戦で、彼はどのようなプレーを見せられるだろうか。 (C) Getty Images

 1月6日、ミランはセリエA第18節でボローニャと対し、終盤に失点により0-1で敗北を喫した。
 
 年末の数試合でわずかに光明を見出して年を越し、ここから快進撃が始まると期待していたサン・シーロのサポーターは怒り、監督のミハイロビッチはもちろん、65分までプレーした本田にも大きなブーイングを浴びせた。
 
 昨シーズン、2015年1月6日のサッスオーロ戦では、序盤に幸先良く先制しながらミスで自滅して逆転負けを喫し、その後の急降下を招いてしまったが、今年もミランは新年の初戦を落としてしまった。
 
 ここで歴史をひも解くと、ミランが新年のセリエA一戦目で敗北を喫したのは下記の通り、先日のボローニャ戦を合わせて13度目である。
 
2015-16 ボローニャ戦(0-1)
2014-15 サッスオーロ戦(1-2)
1996-97 ラツィオ戦(0-3)
1988-89 チェゼーナ戦(0-1)
1972-73 ボローニャ戦(2-3)
1969-70 ヴィチェンツァ戦(0-1)
1959-60 ユベントス戦(0-2)
1942-43 インテル戦(1-3)
1941-42 トリノ戦(0-1)
1937-38 ボローニャ戦(0-1)
1935-36 サンピエルダレネーゼ戦(1-2)
1934-35 ボローニャ戦(3-6)
1930-31 プロ・パトリア戦(1-2)
 
 そのうち、2年連続で黒星スタートとなってしまったのは、過去に2度(1942、43年と35、36年)あり、今回は73年ぶりとなる悪しき歴史の再現となってしまった。
 
 また新年からリーグ戦で連敗を喫したのも過去2度。38年はボローニャ戦、ユベントス戦と2連敗、その2年前にはサンピエルダレネーゼ、ナポリ、アンドレア・ドリアに続けて敗れている(ちなみにサンピエルダレネーゼとアンドレア・ドリアはサンプドリアの前身クラブ)。
 
 面白いのは、今回敗れたボローニャには、過去に3度も新年一発目の対戦で敗れているということだ。もっとも、ミランが特別ボローニャを苦手にしているという事実はなく、年始に何度も対戦しているというのも、単なる偶然だろう。
 
 そしてこれも偶然かもしれないが、年明けで敗れたシーズン、ミランはただの一度もセリエAで優勝したことはない。1972-73シーズンは優勝したユベントスとの勝点差はわずか1であり、この年始早々の1敗が直接的な影響を及ぼしたことになるが、他のシーズンにおける影響の度合いについては不明だ。
 
 もっとも、年始に負けたからといって、必ずしもそのシーズンが低調だったというわけではない。2位、3位という好成績だったシーズンもあるし、1988-89シーズンには欧州制覇、72-73シーズンにはコッパ・イタリア優勝を果たしている。
 
 過去に2度、セリエBに降格しているミランだが、とりわけ悲惨な成績に終わった81-82シーズン(16チーム中14位)でも、新年最初の試合ではカリアリに1-0の勝利を挙げている。
 
 つまり、新年最初の一戦に敗れたからといって、その先に待っている未来がいかなるものとなるか、明確な法則は存在しない。ただ、後世に向けてネガティブな記録が残るだけだ。今回は特に……。
 
 さて、ミランが今日(現地時間)に対戦するのはローマ(現在5位)。11月8日のローマダービーを最後に白星から遠ざかり、年内最終戦となったジェノア戦でようやく勝利を挙げるも、年明けのキエーボ戦も3-3で引き分けるなど、調子が上がらない。
 
 ともに監督の去就が取り沙汰されているチーム同士の対戦。ミランはこのアウェーマッチで黒星を喫することになれば、実に78年ぶりの年明け2連敗ということとなる。浮上を果たすためにも、悪歴史の繰り返しだけは避けたいところだ。
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