WEリーグ×渋谷。新たな拠点に選んだ理由は? “ワクワク感”溢れるタッグ結成。なでしこ広場の開催などを予定

2023年06月27日 西森彰

スポンサー候補との出会いが生まれる可能性も

WEリーグと渋谷がタッグ結成。ポジティブな化学変化を期待したい。写真:砂坂美紀

 JFAハウスの移転に伴い、WEリーグは渋谷に拠点を移した。

 飯田橋と水道橋の中間点にあるJFA(日本サッカー協会)の近くでも、丸の内のJリーグの近くでもないが、たもとを分かったというわけではなく、連携できる体制をとりながらの複数拠点戦略である。

 新たな拠点として、渋谷を選んだ理由は「多様性・国際性を大切にするカルチャーがWEリーグの理念と合致している」「自由な空間で、固定概念にとらわれない新しい発想をしていくことができる」「国際的にも発信力を強める渋谷との連携で世界に向けてのメッセージを発信できる」「WEリーグが今後アプローチしたい若い世代との親和性がある」などが挙げられた。

 WEリーグは、産官学民の連携組織である一般社団法人渋谷未来デザインのパブリックパートナーともなった。渋谷未来デザインは、ダイバーシティ&インクルージョン(多様性の受け入れ)を基本に、渋谷に集う多様な人々のアイデアや才能を、領域を越えて収集し、オープンイノベーションにより、社会的課題の解決策と可能性をデザインしている。

 多くの企業とプロジェクト及びイベントなどで、連携、協力しており、WEリーグも「SOCIAL INNOVATION WEEK」「WOMEN’S WELLNESS ACTION」等への参加を視野に入れている。
 
 こうした活動には「新しいもの」への興味が旺盛な企業、団体も参加している。スタートアップ的な性格の強いWEリーグとは、精神的な親和性があると考えられる。将来を見据えた、スポンサー候補との出会いが生まれる可能性もあるのではないか。

 渋谷区の長谷部健区長は、WEリーグとの連携協定の意義を「素敵な機会、期待してわくわくする内容です」と語り始めた。まず、WEリーグと同様に、渋谷区も「ちがいをちからに変える街」というスローガンで、多様性、ダイバーシティを推進している自治体であり、重なる部分がある。

 そして、長谷部区長が特に期待するのは「子どもたちのスポーツ」について。「中学生での女子のスポーツ離れ」や「なかなかスポーツをする場所がない」という問題に対して、部活支援や地域の総合型クラブへの移行、そして将来的な校庭、プールの開放なども検討している。

 そうした場所で、WEリーグに「トップオブトップの姿を見せてもらい、子どもたちが憧れる姿を示してもらうだけで、街の活力になる」(長谷部区長)。

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