［J１第17節］横浜４－３柏／６月10日／日産スタジアム

　６月10日に行なわれたJ１第17節、柏レイソルをホームに迎えた横浜F・マリノスは、２－３で迎えた後半アディショナルタイムに２点を奪い、４－３と劇的な逆転勝利を飾った。

　試合後、ケヴィン・マスカット監督は「勇敢な気持ちを見せてくれた」と最後まで諦めずに戦った選手たちを称え、こう続けた。

「前半はたくさんの局面でボールをコントロールしていましたが、チャンスを作るまでには至らなかった。ですが前節（のFC東京戦）は３点、今節は４点と、この２試合で７点決めているので、守備的にはなっていないですし、攻撃的なサッカーを続けていくことが大事。90分を通してどれだけ継続できるのか。それを伸ばさないといけない」
 

　13分にアンデルソン・ロペスがPKを冷静に決めて先制するも、40分にオウンゴールで得点を献上。しかし、その１分後には勝ち越し点を奪い、46分と73分に失点してリードされても、後半アディショナルタイムに２点を追加。終盤に相手に退場者が出たとはいえ、どんなに劣勢な状況でも攻撃的に攻め続けたからこそ、掴み取れた勝利と言えるだろう。

　ビルドアップ時は相手のハイプレスに苦しみ、自陣でボールを奪われてピンチを招くシーンがあった。それでも指揮官は、「そこでロングボールを蹴るのではなく、自分たちのサッカーと仲間を信じ、自分たちはできると信じて、勇敢な気持ちを持って焦れずにやる。それができればもっと成長できる。まだまだ伸びしろはある」と語り、確固たる信念を貫く姿勢を見せる。

　一方で、前節は２失点、今節は３失点と複数失点が続いているのも事実で、柏戦ではボールの取りどころが定まっていない印象もあった。

　守備面について水沼宏太が「失点が多いので、そこは直していかないといけない。普通なら３失点したら負け試合」と指摘すれば、エドゥアルドも「センターバックとして責任を感じています。これから守備の方法などを話し合って課題に取り組んでいきたい」と口にしたように、リーグ連覇を達成するためには改善が必須だ。

　18日にルヴァンカップのグループステージ第６節が控えているものの、次のリーグ戦までは約２週間の調整期間がある。この時間を有効に活用して攻守をさらにアップデートし、相手を圧倒する自慢のアタッキングフットボールを見せてほしい。

取材・文●金子徹（サッカーダイジェスト編集部）

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