【天皇杯】途中出場の李が決勝点! 浦和が2006年以来の決勝進出

2015年12月29日 サッカーダイジェストWeb編集部

延長後半の12分。背番号20が殊勲のヘッドを叩き込む。

準々決勝でハットトリックをマークしたクリスティアーノ(30番)もこの日は沈黙。槙野(左)ら浦和守備陣の的確な対応が光った。 写真:徳原隆元

 天皇杯・準決勝の浦和対柏が29日、味の素スタジアムで行なわれ、延長戦の末に1-0で浦和が勝利した。
 
 準々決勝から中2日で迎えた一戦は、立ち上がりから浦和がポゼッションで優位に立ち、攻め込む展開が続いた。
 
 その攻勢のなかで、とりわけ輝いたのが、右ウイングバックの関根だ。キレのあるドリブル突破で対面の輪湖を翻弄し、右サイドから多くのチャンスを作った。
 
 しかし、浦和は良い流れに水を差すようなアクシデントに見舞われる。接触プレーで左足に違和感を覚えた柏木が自らピッチを退き、38分に青木と交代。司令塔を失う厳しい展開を強いられた。
 
 一方の柏は5-4-1で強固なブロックを作り、粘り強い守備からのカウンターやセットプレーに活路を見出す。前半は決定的なチャンスこそ作れなかったが、守備では3枚のCBがクロスを撥ね返し、スコアレスのまま後半に突入した。
 
 後半も浦和がボールをキープし、柏が守る展開は変わらない。両監督はこの均衡を崩すのを嫌ったのか、交代の札を残したまま90分間を終えた。
 
 迎えた延長戦で、先に動いたのは浦和だった。延長前半開始から興梠と李を投入。交代枠を一気に使い切り、前線の駒を入れ替えて勝負に出た。
 
 交代の札は機能し、浦和は興梠のシュートや李の抜け出しで柏守備陣に圧力をかけた。
 
 そして延長後半の12分。決勝点が生まれる。決めたのは、途中出場の李だ。梅崎のクロスに合わせてヘッドを叩き込み、ついに柏ゴールを陥れた。
 
「自分が天皇杯のヒーローになるつもり」と語っていた背番号20は、準々決勝の神戸戦での1ゴール・2アシストに続き、この準決勝でも決定的な仕事をやってみせた。
 
 浦和は優勝した2006年大会以来の決勝進出。元日決戦では、味の素スタジアムで、G大阪対広島の勝者と対戦する。
 
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