仮に予選突破に失敗すれば、日本サッカー界は大打撃を受ける。
最終予選に向けて十分な準備期間を与えれなかった手倉森監督は気の毒だ。 写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)
来年1月にリオ五輪アジア最終予選に臨むU-22日本代表のカタール・UAE遠征が終わった。U-22イエメン代表、U-22ウズベキスタン代表との親善試合は、いずれも0-0のスコアレスドローだった。
このチームはずっと得点力不足という課題を抱えて来たけれど、最後までその課題は解消されなかった。これまでの準備不足がたたっているんだろう。最終予選に向けて不安は募るばかりだ。
最終選考、最終テストの場と位置づけられながら今回の遠征でもまた、ベストメンバーを招集できなかった。浅野も、久保も、南野もカタール・UAE遠征のメンバーにはいなかった。チーム屈指の攻撃のタレントを欠いた状態で、(鈴木)武蔵とオナイウの2トップや、鎌田を試すことになんの意味があるんだろうか。せめて国内組の浅野ぐらいは招集できなかったものだろうか。
年末には石垣島でコンディション調整と戦術確認のキャンプを行なう予定だけど、ここでも天皇杯に勝ち残っているチームからは選手を招集できないようだ。
となれば、浅野も、岩波も、中島も、山中も、呼ぶことができない。結局、一度もベストメンバーを招集できないまま本番を迎えるなんて、手倉森監督も気の毒だね。
それに親善試合、海外遠征もあまりになさすぎた。このチームが海外の強豪と戦ったのは、今年7月のU-22コスタリカ代表戦だけ。今回、初めて中東まで行ったけど、今さら気候が、ピッチが、時差が、と言ったところで最終予選まで1か月を切っている。果たして、それで本番でしっかりと対応できるんだろうか。
近年の年代別代表の成績は芳しくない。とりわけU-19日本代表は、4大会連続してU-20ワールドカップの出場権を逃している。この失態は必ず将来、A代表の低迷に繋がるよ。日本サッカー界は危機的状況を迎えようとしているのに、96年のアトランタ五輪以降、もっとも強化の機会が少ないまま、五輪のアジア最終予選を迎えようとしている。日本協会はいったいなにを考えているのか。
今回、仮に予選突破に失敗すれば、日本サッカー界は大打撃を受ける。来年1月末に日本協会の会長選が行なわれるけど、今の会長や技術委員会はその反省を次の体制に委ね、新しい会長と技術委員会は「それは前体制のこと」と、なかったものにする。相変わらず誰も責任を取らず、しっかりとした反省がなされない様子が目に浮かぶよ。
それで、東京五輪の代表チームが立ち上げられたら、手のひらを返したように強化に励むんだ。地元開催で、メンツがかかった時だけ、日本は本腰を入れるからね。そう考えると、改めて手倉森監督と選手たちは気の毒としか言いようがない。
ひとまずは、アジア最終予選の開幕を待つとするよ。ようやくこのチームのベストメンバーが見られるんだから。
このチームはずっと得点力不足という課題を抱えて来たけれど、最後までその課題は解消されなかった。これまでの準備不足がたたっているんだろう。最終予選に向けて不安は募るばかりだ。
最終選考、最終テストの場と位置づけられながら今回の遠征でもまた、ベストメンバーを招集できなかった。浅野も、久保も、南野もカタール・UAE遠征のメンバーにはいなかった。チーム屈指の攻撃のタレントを欠いた状態で、(鈴木)武蔵とオナイウの2トップや、鎌田を試すことになんの意味があるんだろうか。せめて国内組の浅野ぐらいは招集できなかったものだろうか。
年末には石垣島でコンディション調整と戦術確認のキャンプを行なう予定だけど、ここでも天皇杯に勝ち残っているチームからは選手を招集できないようだ。
となれば、浅野も、岩波も、中島も、山中も、呼ぶことができない。結局、一度もベストメンバーを招集できないまま本番を迎えるなんて、手倉森監督も気の毒だね。
それに親善試合、海外遠征もあまりになさすぎた。このチームが海外の強豪と戦ったのは、今年7月のU-22コスタリカ代表戦だけ。今回、初めて中東まで行ったけど、今さら気候が、ピッチが、時差が、と言ったところで最終予選まで1か月を切っている。果たして、それで本番でしっかりと対応できるんだろうか。
近年の年代別代表の成績は芳しくない。とりわけU-19日本代表は、4大会連続してU-20ワールドカップの出場権を逃している。この失態は必ず将来、A代表の低迷に繋がるよ。日本サッカー界は危機的状況を迎えようとしているのに、96年のアトランタ五輪以降、もっとも強化の機会が少ないまま、五輪のアジア最終予選を迎えようとしている。日本協会はいったいなにを考えているのか。
今回、仮に予選突破に失敗すれば、日本サッカー界は大打撃を受ける。来年1月末に日本協会の会長選が行なわれるけど、今の会長や技術委員会はその反省を次の体制に委ね、新しい会長と技術委員会は「それは前体制のこと」と、なかったものにする。相変わらず誰も責任を取らず、しっかりとした反省がなされない様子が目に浮かぶよ。
それで、東京五輪の代表チームが立ち上げられたら、手のひらを返したように強化に励むんだ。地元開催で、メンツがかかった時だけ、日本は本腰を入れるからね。そう考えると、改めて手倉森監督と選手たちは気の毒としか言いようがない。
ひとまずは、アジア最終予選の開幕を待つとするよ。ようやくこのチームのベストメンバーが見られるんだから。