「よりエゴが強い中国とは違う」ザックジャパンの元コーチが語る日本サッカー「義務感や完璧主義の意識が非常に強い」

2023年05月12日 サッカーダイジェストWeb編集部

「文化や姿勢の面で韓国も似ている」

ザッケローニ監督(左)の下で日本代表のコーチを務めたアルバレッラ(右)。(C)Getty Images

 今シーズンのセリエAを制したナポリは、その立役者のひとりとなった韓国代表DFキム・ミンジェの活躍を受け、東アジアにさらに注目していると言われる。だからこそ、日本サッカーに造詣が深い人物の言葉は、イタリアサッカー関係者にとっても興味深いだろう。

 イタリア紙『Gazzetta dello Sport』は5月11日、ナポリがイ・ガンインや久保建英、鎌田大地、伊藤洋輝、板倉滉に関心を示していると報道。その中で、アルベルト・ザッケローニが日本代表を率いた際のコーチ、エウジェニオ・アルバレッラの見解を紹介した。

 アルバレッラは日本人が「この上なくモダンな国で伝統を重視し、義務感や完璧主義の意識が非常に強い」と表現。「サムライたちの準備における正確さを考えるだけで分かる」とし、日本人選手たちの成長を強調している。

「今では技術的に優れた選手たちの世代が成長し、ドイツやイングランド、ベルギーでプレーして、経験と知識を深め、それを代表にもたらしている。日本が(直近の)ユニバーシアードで金メダルを2回獲得したのは偶然じゃない」
 
 また、アルバレッラは「あちらでは『我々』で考える」と、個よりも集団を重んじる姿勢に言及した。

「チームスポーツをするのに重要なことだ。文化や姿勢の面で韓国も似ているね。中国は違う。中国はよりエゴが強い」

 最後に、アルバレッラは「かの地の選手たちを獲得することは良いビジネスになり得る」と、日本人選手の加入が欧州クラブの利益につながる可能性を指摘している。

「代表クラスの日本人選手たちの背後に、西洋でも大きな利益を出す企業たちがいることも考えればなおさらだ。欧州のクラブにとって、さらに興味深い取引となり得る」

 昨年夏に吉田麻也がサンプドリアを退団し、2022-23シーズンのセリエAに日本人選手はいなかった。来シーズン、新たなサムライがイタリアに渡ることはあるだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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