チェルシーOBフランク・ランパードは４月６日、グレアム・ポッターの解任を受け、今季終了までの期限付きで古巣の監督に再就任した。初陣となったウォルバーハンプトン戦（プレミアリーグ第30節）は０－１で落とし、黒星発進となったなか、初勝利を懸けて臨むのが、４月12日のレアル・マドリー戦（チャンピオンズリーグ準々決勝の第１レグ）だ。

　英紙『The Sun』によれば、ランパードはこの大一番を前に会見に出席し、決戦の地サンティアゴ・ベルナベウでの苦い思い出を振り返った。

　MFながら圧倒的な得点能力で一時代を築いた44歳のレジェンドが、21年のプロ生活の中で同地のピッチに立ったのは一度だけ。イングランド代表の一員として出場したスペイン戦だ。当時の記憶は今でも鮮明なようだ。

「私はキャリアで一度だけプレーして、０―２で負けたよ。シャビと（アンドレス・）イニエスタが全盛期だったから、私はボールをまともに触ることさえできなかった。スタジアムの大きさは鮮明に覚えている」
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　最大収容人数を見れば、チェルシーの本拠地スタンフォード・ブリッジが４万343人なのに対し、サンティアゴ・ベルナベウは２倍の８万1044人。確かに普段戦うスタジアムよりも数段大きいが、気後れの心配は無用だ。ランパードは「私たちには若い選手もいるが、多くの偉業を成し遂げた選手もいる」と自信を見せる。

「チャンピオンズリーグの優勝者、ワールドカップの優勝者、そういった選手たちが集まっているのだから、彼らにとって全く新しいものだとは思わない。もちろん、あのスタジアムで、準々決勝というのは特別だ。大会のこの時期はレベルが上がるので、その場に応じたプレーをしないと。プレッシャーの中でパフォーマンスを発揮できるという信念を持って臨まなければならない」

　プレミアリーグでは11位に沈むチェルシー。最多14度の欧州制覇を誇る王者マドリーを破り、今季唯一の希望、CLでの戦いを１日でも長く続けられるか。ランパード個人としては、ベルナベウでの記憶をポジティブなものに上書きしたいところだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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