キーワードは「ハイインテンシティ」
敵地で京都に3発完勝。神戸が首位の座を堅持した。写真:滝川敏之
[J1第6節]京都0-3神戸/4月1日/サンガスタジアム by KYOCERA
4月1日のJ1第6節で京都を下した神戸は、クラブ最長の5節連続首位という新たな歴史を刻んだ。しかも、昨季0-2で敗れた鬼門「サンガスタジアムby KYOCERA」での3-0快勝である。誰がどう見ても今の神戸は絶好調だ。
躍進の理由は1つではない。開幕3連勝やJ1第5節・鳥栖戦での連敗回避といった結果も大きいが、チームとして攻守のバランスが整っている点も見逃せない。
特に守備の安定は特筆もので、開幕から6試合でわずか2失点。うち1つは札幌戦でのPKによる失点で、流れの中で崩されたのは浦和戦(4節/0-1)の1点のみである。GK前川黛也、CB山川哲史&本多勇喜の奮起もあるが、チームとして組織的な守備ができている証拠と言えそうだ。
神戸のフォーメーションは、守備時に基本の4-1-2-3から4-4-2へと可変する。これは昨季終盤も採用していたメカニズムだが、大迫勇也を軸としたハイプレスの圧力が大幅に増している。2列目の武藤嘉紀、汰木康也、山口蛍、齊藤未月らの連動も良く、高い位置でボールを奪ってカウンターという戦い方が機能している。
キーワードは「ハイインテンシティ(高強度)」。90分間を通して守備の強度を維持できていることが、失点の少なさにつながっていると考えられる。
攻撃のキーワードは「トランジション(攻守の切り替え)」だろう。ボールを奪ってから迷いなくカウンターを仕掛けることで、相手が守備を整える前にゴールチャンスを作れている。6試合で12ゴールを量産できているのは攻守が一体となっているからに他ならない。
【動画】汰太が圧巻2発、大迫がダメ押し弾! 神戸が3発完勝、京都戦ハイライト
4月1日のJ1第6節で京都を下した神戸は、クラブ最長の5節連続首位という新たな歴史を刻んだ。しかも、昨季0-2で敗れた鬼門「サンガスタジアムby KYOCERA」での3-0快勝である。誰がどう見ても今の神戸は絶好調だ。
躍進の理由は1つではない。開幕3連勝やJ1第5節・鳥栖戦での連敗回避といった結果も大きいが、チームとして攻守のバランスが整っている点も見逃せない。
特に守備の安定は特筆もので、開幕から6試合でわずか2失点。うち1つは札幌戦でのPKによる失点で、流れの中で崩されたのは浦和戦(4節/0-1)の1点のみである。GK前川黛也、CB山川哲史&本多勇喜の奮起もあるが、チームとして組織的な守備ができている証拠と言えそうだ。
神戸のフォーメーションは、守備時に基本の4-1-2-3から4-4-2へと可変する。これは昨季終盤も採用していたメカニズムだが、大迫勇也を軸としたハイプレスの圧力が大幅に増している。2列目の武藤嘉紀、汰木康也、山口蛍、齊藤未月らの連動も良く、高い位置でボールを奪ってカウンターという戦い方が機能している。
キーワードは「ハイインテンシティ(高強度)」。90分間を通して守備の強度を維持できていることが、失点の少なさにつながっていると考えられる。
攻撃のキーワードは「トランジション(攻守の切り替え)」だろう。ボールを奪ってから迷いなくカウンターを仕掛けることで、相手が守備を整える前にゴールチャンスを作れている。6試合で12ゴールを量産できているのは攻守が一体となっているからに他ならない。
【動画】汰太が圧巻2発、大迫がダメ押し弾! 神戸が3発完勝、京都戦ハイライト
攻守一体という点では、武藤と汰木の存在が大きいと思われる。昨季と比較すると、この両ウイングの守備意識が大幅にアップしていると思われる。昨季は前線からのプレス守備に関与することが主な役割だったが、今季はそれに加えて最後尾まで戻って守備をする場面をよく見かける。
運動量の豊富なSBに見られるようなボックス・トゥ・ボックスの動きに近いかもしれない。京都戦の前半を見ても、2人はチーム内トップ3に入る走行距離(5キロ以上)をマークし、スプリント回数に関しては1位と2位(武藤11回、汰木8回)だ。汰木が前半終了直後にボールに腰をかけて休憩していたが、それだけ走っていたということだ。
そして2人の凄いのは、これだけ守備で貢献したうえで結果を残している点だ。京都戦の後半には汰木が2ゴールを挙げ、武藤は大迫のゴールをアシストしている。もちろん、神戸は選手全員がハードワークをしているから首位をキープできているのだが、特に武藤と汰木のチーム貢献度は目を見張るものがある。あるいは戦術的な部分で吉田監督が2人に求めている役割なのかもしれない。
神戸が好調な理由を1つに絞ることはできないが、大きな要因として武藤と汰木の働きは外せないだろう。2人がウイングバックのような上下動をすることで、守備時に数的不利の場面をほとんど作られていない。
夏場に向けて気温が上昇していくなかで、神戸の両翼が今の運動量を維持できるかがカギになりそうだが、幸い、今季はジェアン・パトリッキや泉柊椰をはじめ、多くの"候補"を補強している。今季のテーマ「競争と共存」の真価が問われるのはここからかもしれない。
取材・文●白井邦彦(フリーライター)
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運動量の豊富なSBに見られるようなボックス・トゥ・ボックスの動きに近いかもしれない。京都戦の前半を見ても、2人はチーム内トップ3に入る走行距離(5キロ以上)をマークし、スプリント回数に関しては1位と2位(武藤11回、汰木8回)だ。汰木が前半終了直後にボールに腰をかけて休憩していたが、それだけ走っていたということだ。
そして2人の凄いのは、これだけ守備で貢献したうえで結果を残している点だ。京都戦の後半には汰木が2ゴールを挙げ、武藤は大迫のゴールをアシストしている。もちろん、神戸は選手全員がハードワークをしているから首位をキープできているのだが、特に武藤と汰木のチーム貢献度は目を見張るものがある。あるいは戦術的な部分で吉田監督が2人に求めている役割なのかもしれない。
神戸が好調な理由を1つに絞ることはできないが、大きな要因として武藤と汰木の働きは外せないだろう。2人がウイングバックのような上下動をすることで、守備時に数的不利の場面をほとんど作られていない。
夏場に向けて気温が上昇していくなかで、神戸の両翼が今の運動量を維持できるかがカギになりそうだが、幸い、今季はジェアン・パトリッキや泉柊椰をはじめ、多くの"候補"を補強している。今季のテーマ「競争と共存」の真価が問われるのはここからかもしれない。
取材・文●白井邦彦(フリーライター)
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