[J１第３節] 横浜１－１広島／３月３日／ニッパツ三ツ沢球技場

　開始早々の４分だ。横浜F・マリノスのホームに乗り込んだサンフレッチェ広島が先制点を挙げる。
 
　敵陣でボールを奪うと、ショートカウンターから右ウイングバックに入った満田誠のクロスを、ゴール前に侵入した東俊希がダイレクトで合わせてネットを揺らす。

　ゴールを演出した満田は、「クロスはニアの（森島）司君を狙っていけど、あそこに逆ウイングバックの俊希が入ってきていて、中に枚数をかけられていた。良いクロスが上げられたので、得点に繋がった。あの形をもっと増やしていきたい」と振り返った。

　これまでシャドーが主戦場となっていた満田だが、この試合では、右のウイングバックに抜擢された。「難しさもあった」と言うが、「普段よりはスペースが限られるなかでプレーしなければいけなかったけど、周りのサポートもあって、何回かチャンスは作れていたので、悪くはなかった」と手応えを口にする。
 

　それでも守備では課題も残った。19分には判断を誤ってクリアしきれずに、失点に繋がってしまった。本人も「外に切ろうか迷って、結局、中途半端なプレーになってしまって、それが失点に繋がった。チームが勝点３を取りこぼす要因になってしまった」と悔やんだ。

　ルーキーイヤーの昨季は公式戦12ゴールをマークし、日本代表にも初選出された。警戒される２年目はどのような活躍を見せてくれるのか。

「一番はゴールに近いポジションをやりたいけど、サッカーはチームプレーなので自分の事だけでは成り立たない。サイドだから点が取れないわけではないし、どのポジションで出ても常に得点を狙っていきたい」と前向きだ。

　23歳アタッカーは、プレーの幅を広げ、さらなる進化を期す。

取材・文●中川翼（サッカーダイジェストWeb編集部）

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