【FC東京|ポジション別最新序列】インサイドハーフは僅差の競争。高校1年生が先輩たちをごぼう抜きの可能性も

2023年01月21日 後藤勝

負傷者の状態やペロッチのポジション次第で序列の変化も

FC東京のポジション別最新序列。(C)SOCCER DIGEST

 来るべき新シーズンに向けて、戦力補強やキャンプインなど、各クラブが着々と準備を進めている。いかなる陣容で新たな戦いに臨むか。本稿では、FC東京のポジション別最新序列をお届けする。

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【GK】
 2022年シーズンの一年間でアルベル流GKのスタンダードを築き上げたヤクブ・スウォビィクが、一番手に立ちそうな気配だ。

 ここに児玉剛と、岩手への期限付き移籍から復帰した野澤大志ブランドンがポジション争いを挑むが、一次キャンプが終わりに近づいた段階でのライバル候補の競争では、野澤がややリードといった印象。その野澤はハイボールへの対応にしても俊敏な動きにしても、大きくスウォビィクに劣っているとは思えず、逆転の可能性はある。

 リーグ戦のベンチに入るGKがカップ戦の先発と予想されるため、仮に開幕スタメンはならなかったとしても、野澤と児玉は諦めず努力を継続することが重要だ。

【DF】
 他のポジションもそうだが、負傷で出遅れている選手がいて予想しにくいところがあるものの、昨シーズンのレギュラーである森重真人と木本恭生が有利な位置につけていることは確かだ。

 ここに昨年、速さのあるアタッカーを封じた木村誠二、良いヘディングを持っているエンリケ・トレヴィザン、FC東京U-18からトップ昇格の土肥幹太と東廉太が挑んでいく構図で、どの選手もポテンシャルは高い。

 端的にパス能力のみをとれば森重と木本が突出していてアルベル流に適しているが、守備を考えると身体能力の点では若干の不安がある。空きがちな背後をミスなどでとられた場合の緊急対応で先輩たちを上回ることによって、若手はポジション奪取を試みたい。
 
【MF】
 ここも負傷者の回復具合によって序列が変わってくる可能性があり、なんとも言いがたい。インサイドハーフで先発に最も近い選手は松木玖生だが、彼とて絶対ではなく三番手以降になるかもしれない僅差の競争。

 プレーの出来だけで言えば、松木とサガン鳥栖から加入の小泉慶が守備でも攻撃でも強いインパクトを残している。嵐を巻き起こすかもしれない存在が、キャンプに帯同しているFC東京U-18の現高校1年生(新2年生)佐藤龍之介。

 技術力とポジショニングに関してはトップチームの選手と比べても高いレベルにあり、2種登録でリーグ戦に参加した場合、先輩たちをごぼう抜きにして出場機会を掴む可能性は捨てきれない。この図には入っていないが、覚えていてほしい逸材だ。
 
【FW】
 一次キャンプが終了に近づいても合流していないペロッチがセンターフォワード、ウイング、インサイドハーフのどのポジションを担うのかは未知数。ここでは左右をこなせる西堂久俊を右に置いてペロッチを左にしたが、真ん中で起用される可能性も残っている。

 中央は、1次キャンプの時点ではディエゴ・オリヴェイラと熊田直紀が競う構図。前線の守備で機能するD・オリヴェイラを抜いて熊田が先発の座を掴むには、ひたすらゴールを重ねて得点力が水物ではないと示さなくてはならないが、練習試合6試合でどれだけのゴール数を残せるのか。

 ここも負傷で出遅れている選手がいて、左右と中央のどこを務めるか現時点では予想できず、開幕までに若干の変動がありそうだ。

文●後藤 勝(フリーライター)

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