「気をつけろよ」ライバル全北に移籍した天野純に“警告”を発した韓国代表DFが釈明!「他意などなかった。ただ…」

2023年01月18日 サッカーダイジェストWeb編集部

現地メディアは開幕戦を“現代+天野ダービー”と煽る

全北現代への移籍後、会見に応じた天野。覇権奪還を狙う強豪でも主軸を張れるか。(C)YONHAP NEWS/アフロ

 韓国サッカー界を大いに揺るがしているのが、元日本代表MF天野純の電撃移籍を巡る騒動だ。

 2022年1月、天野は横浜F・マリノスから韓国Kリーグ1部の蔚山現代にレンタル移籍。すぐさま攻撃陣をリードする中心選手となり、9得点・1アシストをマークするなど、蔚山の17年ぶりとなるリーグ優勝に多大な貢献を果たした。

 だが年が明けて1月5日、天野は蔚山の最大のライバルである全北現代へ電撃移籍(同じく横浜からのレンタル)。これに怒りを露わにしたのが、蔚山の"レジェンド"ホン・ミョンボ監督だった。「お金は重要じゃない、残留すると話していたのに、私に嘘をついて出て行った」と吐き捨て、「彼は私がこれまでに出会った日本人の中で過去最悪だ」と糾弾したのである。

 天野も黙っていない。翌日に緊急会見を開き、ホン・ミョンボ監督に対して敬意を持ち続けているとしながらも、「メディアを通じてああいう風な発言をされたというのは残念ですし、ショックでした」と心情を吐露。そのうえで、蔚山から正式オファーはいつまで経っても届かなかったため、「本気で向き合ってくれている感じがしなかった。契約延長の意思はないんだな、現場とクラブの間の温度差があるんだなと戸惑っていました」と明かした。

 そして今度は、蔚山がクラブを挙げて反撃だ。1月16日、ホン・ミョンボ監督のほかに2名の要人が出席して会見を開催。細かく時系列で延長交渉の経緯をまとめ、誠意を持って対応した、天野の主張は事実ではないと突っぱねたのだ。

 2月25日のKリーグ開幕戦でいきなり激突する両雄。韓国メディアは今回の騒動を受けて、さっそく"現代+天野ダービー"と煽り立てている。
 
 そんな喧騒のなか、気になるニュースもあった。天野の全北移籍が発表された直後、蔚山のチームメイトが彼に日本語で「気をつけろよ」とのメッセージを送っていた事実が明らかになったのだ。1月17日、韓国メディア『日刊スポーツ』はこの言葉の主が韓国代表DF、チョン・スンヒョンだったことを伝えた。かつてサガン鳥栖と鹿島アントラーズでもプレーした、日本のファンにもお馴染みの28歳だ。

 今季から蔚山の新キャプテンに就任した長身CBは「"気をつけろよ"に他意なんてなかったよ。彼が全北に行ったからそういったわけでもない。単なる会話だね」と説明。一方で、「それでもやはり、全北とのゲームは常に重要だ。彼はもう全北の選手になったわけだから、全力で闘うぞという意味合いはあった」と話し、「全北戦は娯楽に満ちた試合になるだろうね。言わば"戦争"さ。最善を尽くすのみだ」と力を込めた。

 もちろん試合中の危険なプレーを予言するような脅迫の類ではなく、冗談交じりに日本語で発破をかけた程度だったのかもしれない。だとしてもタイミングとしては誤解を招いてもおかしくない、やや軽率な"警告"だっただろう。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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【動画】全北現代の公式インタビューで"移籍の経緯"を明かす天野純
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