初Vの裏に反骨心!岡山学芸館の監督&主将が熱弁「1つになればどんな強敵でも倒せる」 M-1から刺激も「岡山来てるな」【選手権】

2023年01月10日 有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)

「岡山がもっとサッカーが強い県になってくれたらいいな」

岡山学芸館が県勢初の選手権優勝を成し遂げた。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

[高校サッカー選手権決勝] 岡山学芸館 3-1 東山/1月9日(月)/国立競技場

 1月9日に開催された選手権決勝で、岡山学芸館はJクラブの下部組織出身者を多く擁し、過去には日本代表の鎌田大地を輩出している名門、東山と対戦。相手のオウンゴールで先制点を奪った後に一度は追いつかれるも、後半にMF木村匡吾(3年)が2発を叩き込み、岡山県勢初の偉業を成し遂げた。
【選手権決勝PHOTO】岡山学芸館3-1東山|木村匡吾が圧巻2発!岡山学芸館が、岡山県勢初の全国制覇!

 高原良明監督は、「当初は国立の舞台に立つなんて夢のまた夢だったが、とにかく毎試合毎試合、全力でやろうとずっと心掛けてやってきた。こつこつ頑張ったものが積み重なって今回に至っているんじゃないかな」と、感慨深げにコメント。そして「岡山からも日本一を獲れるんだというような形で夢を与えられていたら最高」とも語っている。

「うちは代表経験がある選手もいないし、県の中でジュニアユースの時は2番手、3番手くらいの選手が多いと思う。だけどそういったなかでもやっぱりサッカーは個人スポーツではなく、チームスポーツなので、チームが1つになってやればどんな強敵でも倒せることを本当に証明してくれたと思う」

 反骨心は選手たちの間にも浸透している。「ぶっちぎりで人生で1番嬉しい」と、満面の笑みを浮かべたキャプテンのDF井上斗嵩(3年)は、こう言う。
 
「相手に注目選手がいても自分たちが全力を出すだけ。とにかく守備をみんなで頑張って、縦に速い自分たちのサッカーをと、ずっと言っていたなか、それを初戦から続けてこれた。注目選手を倒してやろうという気持ちは強く、小粒の集団だけど、群がって群がって全員で止めようと意識していた。

 技術が高い選手はいっぱいいるが、タフに戦えるのが大事。自分たちは気持ちが本当にみんな強かったので、こういう結果に繋がったと思う。自分たちはJユースとかいないので、相手にJユースがいっぱいいるなかで、まず気持ちで負けないところをみんな意識して戦っていた」

 気持ちの強さは、岡山愛にも通じる部分がある。

「ずっと育ってきた岡山で、その岡山の歴史を変えられて本当に良かった。誇りに思いたい。岡山がもっとサッカーが強い県になってくれたらいいな」

 昨年末に開催されたお笑い芸人日本一を決める『M-1グランプリ』では、岡山県出身者によるコンビ、ウエストランドが優勝を果たした。"同郷の先輩"の活躍には少なからず、刺激を受けたようだ。

「リアルタイムでは見れなかったけど、ウエストランドさんとさや香さん(が1位と2位)というのは見た。チームメイト同士で『なんか岡山来てるな』みたいな。ちょっとそういう話があったので、それが実現できて良かった」

"小粒の集団"が、歴史に残る下剋上を完成させ、岡山旋風を巻き起こした。

取材・文●有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)

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