なぜアギーレは「別格」と評した久保建英を先発起用しないのか。エルチェ戦後に語った“絶望的な理由”とは?「攻撃への熱意ばかりだと…」

2022年04月17日 サッカーダイジェストWeb編集部

「素晴らしい若者で勤勉だ。プレーするに値する」

エルチェ戦後に久保について言及したアギーレ監督(左)。(C)Getty Images

 4月16日に開催されたラ・リーガ第32節で、久保建英が所属する17位のマジョルカは、15位のエルチェと敵地で対戦し、0-3の完敗を喫した。

 就任会見で「クボは別格の選手」と評したハビエル・アギーレ新監督は、3試合目の指揮となったこの試合でも久保をベンチスタートにした。

 前節のアトレティコ・マドリー戦では、「練習の時に無気力で、気に入らなかった」と、先発から外した理由を語っていたメキシコ人指揮官は、しかし途中出場から流れを変えたパフォーマンスを「最高のタケだった」と評価していた。

 このエルチェ戦の前日会見でも、「今週、彼は非常によくトレーニングしていた。準備はできている。タケは素晴らしい選手だ」と話しており、新体制での初先発が期待された。だが、ふたを開けてみれば、先発メンバーにその名はなかった。

 ビハインドを負い、同じ技巧派の韓国代表イ・ガンインとともに後半頭からピッチに立った久保は、攻撃を活性化。見事なスルーパスから決定機を作り出し、2戦連続で意地を見せた。

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 日本代表の監督も務めたアギーレは試合後、久保とイ・ガンインについて言及している。スペイン・メディア『Futbol Fantasy』が伝えている。

「彼らは足下にボールを収め、仕掛ける。電撃的な選手だ」

 そう両レフティを評した指揮官は、「(2人がピッチに立った時に)何が起きたというと、サッカーは攻撃と守備あり、攻撃、攻撃、攻撃への熱意ばかりだと、ロングボールに不注意になる。エルチェはそれで3-0とした」と指摘している。

 それでも、「彼らは素晴らしい若者で、勤勉だ。プレーするに値する。アンバランスになったとしても、彼らが今日我々に与えたものを、これからも出せる時間を見つけなければならない」とコメント。「私は彼らのパフォーマンスに満足している」と語った。

 久保が昨シーズンの後半戦にプレーしたヘタフェでも同様だったが、フィジカルや守備の強度、ロングボールの対応を優先するのか、それにある程度目をつぶってでも、攻撃で違いを作る能力に賭けるのか。それは監督次第だ。

 前任のルイス・ガルシア・プラサ監督は後者を重視したようだが、アギーレはそうではないようだ。もちろん、残留争いに巻き込まれているというチーム状況もあるだろうが、ロングボールを持ち出されるのは、久保にとっては"絶望的"だ。

 ただ、最後にヘタフェを降格の危機から救ったのは、久保の左足だった。アギーレは果たして……。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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