「あまりにも行き過ぎている」ベトナム代表の韓国人指揮官が日本の防疫措置に物申す!「不当な扱いを受けていると言わざるを得ない」

2022年03月28日 サッカーダイジェストWeb編集部

「もう少し、配慮していただけたらと思っています」

前日会見でベトナム代表のパク・ハンソ監督が日本の防疫措置に言及した。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 3月29日、カタール・ワールドカップのアジア最終予選で、日本代表はホームでベトナム代表と対戦。試合前日、ベトナムのパク・ハンソ監督が公式会見に臨んだ。

 韓国人指揮官は、「コロナの感染者が非常に多かったこともあり、来日メンバーは20名のみ。負傷者も続出していて、さらに感染者が出たことで、戦力的には弱体化しているのではないかと憂慮しています」と現状を伝えた。

 それでも「日本のような非常に強いチームと戦うにあたり、私たちが置かれている状況は難しいものだが、最終戦ということで最善を尽くしたい」と意気込む。

 入国時にもスタッフの中に新型コロナの陽性反応が出てしまったという。ただ2日後には陰性となり、今後チームに合流できるのか、といった質問に対して、パク・ハンソ監督は「ベトナムのサッカー協会と、日本のサッカー協会は、非常に友好的な関係にあると思っています。今後もこの有効関係が長く、続くことを心から願っています」と前置きしたうえで、次のように続けた。

「開催国の防疫措置に対して、それを遵守するのは私たちの義務です。それは当然ですが、あまりにも行き過ぎているのではないかと思っています。不当な扱いを受けていると言わざるを得ないし、非常にプライドが傷つきました。主催国の日本に対して、ホームとしての配慮、そしてアウェーの国に対する尊重といったものが足りないのではないかと、いうふうに監督としては思っています」

 指揮官はベトナムと日本におけるコロナ判定の基準値の違いに戸惑ったようで、「事前に知らせてくれれば」とコメント。また"行き過ぎた"防疫措置に対し、「監督として当然、抗議すべきだと思いました」と行動に出ると、「防疫義務違反で3日間、隔離すると言われました」という。
 
 さらに、罹患した通訳に関しては、次のように現状について明かす。

「彼は簡易キットで陽性反応が出ました。隔離されている今、きちんとしたPCR検査を受けさせてほしいと何度も要請しましたが、ずっと断られ続けています。私は韓国人です。ベトナム代表の監督をしております。通訳がいないと、私は選手たちと意思疎通を図れません。そういった意味でも、もう少し配慮をしていただけないかと申し上げましたが、これに対してもノーの1点ばりでした」

 そうしたこともあり「ベトナム代表の監督として、非常に残念な気持ちでいっぱいです」と吐露し、「もう少し、配慮していただけたらと思っています」と求めた。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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