「オーストラリアよりも尊敬された」前横浜指揮官ポステコグルーが語った日本。“哲学の構築”に活きた3年間とは

2022年03月23日 サッカーダイジェストWeb編集部

数多の成功を収めてきたボスの哲学

横浜をタイトル獲得に導いたポステコグルー。いまだ日本への想いは薄れていない。(C)Getty Images

 日本で辣腕を振るった経験は、"ボス"ことアンジェ・ポステコグルーにとって、忘れられないものになっているようだ。
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 現在、スコットランドの名門セルティックを指揮するオーストラリア人監督が、昨夏まで横浜F・マリノスを率いていたのは、周知の通りだ。自身が標榜する「アタッキング・フットボール」を定着させ、2019年にはJリーグを制覇。川崎フロンターレをも凌駕した攻撃的なチームを作り上げた。

 いまや欧州でも一目を置かれる存在となった56歳の闘将にとって、日本での経験はキャリアのターニングポイントになっているようだ。現地時間3月22日に、母国メディア『Optus Sport』で元オーストラリア代表GKマーク・シュウォーツァーのインタビューに応じたポステコグルーは、東洋の島国への想いを打ち明けた。

「今でも、私はオーストラリア代表を率いた時よりも、日本にいた時の方が尊敬されていると感じるよ。オーストラリアの人たちをどうこう言うつもりはないけれど、日本人は今でも私の旅を追ってくれている」
 
 また、ポステコグルーは「私は多くの成功を収めてきた。オーストリア代表ではアジアカップを制して、ワールドカップにも出た。日本でもリーグ優勝をしている」と自身のキャリアを回想。そのうえで、「だから、私が哲学を変えるということはありえない」と、Jリーグでも異彩を放った攻撃サッカーへの確固たる信念を強調した。

「いまさらアプローチの仕方を変えるのは愚かなことだと思っている。私は『こういうサッカーが好きだからやっている』というわけじゃない。それで勝ってきたからやっているんだ。それこそが成功への道だと理解している。

 もちろん、サッカーに絶対はない。さまざまな成功の道がある。ただ、最も成功しているクラブ、あるいは最も成功している監督たちは、自分のチームにどうプレーさせたいかという明確な考えを持っている人たちだ。そのスタイルは十人十色だが、いずれも明確なアイデンティティを持っているんだ」

 確かな手ごたえを掴んだ日本での約3年は、ポステコグルーのアイデンティティ構築のために、大きな意味をあったと言えそうだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部


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