【番記者“激薦”|神戸】イニエスタの“スラリと伸びた美脚”に刮目! 元陸上五輪代表も絶賛「身体の動かし方も一流」

2022年02月24日 種村亮

ジーンズ姿を見て「脚、細っ」

日本で5シーズン目を迎えたイニエスタ。今季もその“美脚”からどんな魔法が繰り出されるか。(C)SOCCER DIGEST

 ついに幕を開けた今季のJ1リーグ。それぞれのチームとしての戦いぶりが気になる一方、ではその中で注目すべき選手は誰か――番記者が独自の観点で必見プレーヤーをピックアップし、その魅力を伝える。今回はヴィッセル神戸のアンドレス・イニエスタを紹介する。

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 何を今さら、と白い目で見られるのは承知で言いたい。今季もイニエスタから目を離さないでほしい。

 2018年夏のJリーグ加入から早くも5シーズン目。ワールドクラスの技術はこれまで何度もスタジアムの観客を魅了してきた。もちろん卓越したプレーは今年も必見ではあるが、それとは別に注目してほしいのがスラリと伸びた脚だ。

 コロナ禍以前の練習場での取材が可能だった頃、クラブハウスから帰路に就く細身のジーンズ姿のイニエスタを見て「脚、細っ」と驚いたことは今も強く印象に残っている。決して筋肉がないわけではない。「余計な筋肉がついてない」という表現が当てはまる感じだった。

 以前、チームの沖縄キャンプに1992年バルセロナ五輪陸上男子100メートル日本代表の杉本龍勇氏がアドバイザーとして参加した時のこと。イニエスタや当時在籍していた元スペイン代表FWダビド・ビジャの走り方を見て「重心がぶれずにスムーズに走れている。重心の移動距離が最短なら、サッカーだとそれだけで相手より前に出られる。ボールスキルだけでなく、身体の動かし方も一流」と絶賛した。
 
 以降、イニエスタの動きを見る度に、ロスの少ない走法と必要以上に筋肉がない細い脚は無関係ではないのだろうと感じている。爆発的なスピードがあるわけではないのに、力感なく相手のプレッシャーをするりとかわしてしまう。持ち前のテクニックに加えて、ハイパフォーマンスを可能とするための身体も司令塔には備わっているのだ。

 リーグ開幕戦はコンディション不良でメンバー外だったが、2月23日の浦和戦では63分から今季初出場。絶妙なクロスで元日本代表DF槙野智章の移籍後初ゴールとなる同点弾をお膳立てした。

 チームは昨年、リーグ3位と大躍進。今季は2年ぶりに出場するACLで悲願のアジア制覇を目指すとあって、本人も「大きな挑戦になるシーズンだと考えている」とモチベーションは高い。背番号8の"美脚"から、今年はどんな魔法が繰り出されるのだろうか。

取材・文●種村亮(報知新聞社)

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