【WEリーグ|前半戦ベスト11】首位I神戸から最多4人を選出。中位のベレーザで清水梨紗はハイレベルな活躍ぶり

2021年12月13日 西森彰

仙台Lの白木はI神戸の無失点記録を止める

ベレーザからは代表常連の清水をセレクト。高いレベルで波のないプレーを続けている。写真:塚本凛平(サッカーダイジェスト写真部)

 今年9月に、日本初の女性プロサッカーリーグとしてスタートした『WEリーグ』。全22節の日程で、年内最後の11節はコロナ禍の影響で延期となったが、ここまでの戦いを振り返り、前半戦のベストイレブンを選出。スタンディングでは無敗で首位に立つINAC神戸レオネッサの"一強体制"となっているなかで、どんな11人が選ばれたか。
選定者=西森彰(フリーライター)

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 首位を独走するINAC神戸レオネッサには、前半戦のMVPクラスが何人もいる。うっかりするとポジションを埋め尽くしてしまうので、合計4名に抑えた。

 複数名投票にしても満場一致と予想されるのが、GKの山下杏也加。開幕から9戦で失点はわずかに1。プレシーズンマッチも4試合(うち1試合は途中交代)無失点で、チームも指揮官、システムが変わってゼロに近い状態からスタートしていたことを考えると、価値は大きい。

 フィールドプレーヤーで真っ先に選んだのが、成宮唯。幅広いエリアでプレーに関わり続け、文字通りの「一人二役」を演じ、常にひとり多い状態で戦っているかのような錯覚を与えた。さらに、新たな最終ラインを統率した三宅史織、ポジションとプレーの幅を広げ、充実一途の杉田妃和も外せない。

 FW陣では、まずマイナビ仙台レディースの白木星をセレクト。10節のI神戸戦(△1-1)で先制弾をマークし、首位チームが更新し続けていた無失点記録の時計を止めた。昨季ほどの無双ぶりは見られないが、マークが厳しくなるなか、得点王争いの中心に位置し続ける三菱重工浦和レッズレディースの菅澤優衣香は、さすがの一言。大宮アルディージャVENTUSの井上綾香は、新設チームで得点力を発揮。白木、菅澤と並ぶ5ゴールは立派だ。

 小林里歌子、植木理子らの日テレ・東京ヴェルディベレーザ勢や、ジェフユナイテッド市原・千葉レディースを上位に食い込ませる働きを見せる大澤春花、WEリーグファーストゴールの髙瀬愛実や、浜野まいか(ともにI神戸)の名前も浮かんだが、ポジションを考えて、数字通りの選考とした。
 

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