「コパはEUROやCLよりも価値がある」メッシの7度目の戴冠に西紙が痛烈皮肉!「欧州はバロンドールで恥をかいた」

2021年12月01日 サッカーダイジェストWeb編集部

「おそらく2022年は、アフリカカップのMVPが…」

メッシが受賞した今年のバロンドール。その選考方法が議論を呼んでいる。(C)Getty Images

 その年の世界最優秀選手に贈られる「バロンドール」の授賞式が現地時間11月29日にパリで開催され、昨シーズンにラ・リーガ得点王に輝き、コパ・アメリカ制覇にも導いたアルゼンチン代表FWリオネル・メッシ(パリ・サンジェルマン)が2年ぶり7度目の受賞を果たした。
【動画】バロンドール授賞式で家族とともにレッドカーペットを歩くメッシ

 祝福が寄せられる一方で、コロナ禍のために選出なしとなった昨年の最有力候補であり、今年も次点に終わったポーランド代表FWロベルト・レバンドフスキ(バイエルン・ミュンヘン)をはじめとした他の選手の方が大賞に相応しいと、各方面から疑問の声が噴出しているのも事実だ。

 そうしたなかスペイン紙『Marca』は、「ヨーロッパはバロンドールで恥をかいた」と題し、ヨーロッパの大会と比べ、メッシの戴冠の最大の要因とされるコパ・アメリカの偏重ぶりを批判している。

「昨日からコパ・アメリカはEUROやチャンピオンズ・リーグよりも重み、価値、メリットがあることが分かった。2年に1度、南米大陸で戦うわずか4か国に対し、欧州では13か国がトップ20に入っているFIFAランキングが何を意味するかは関係ない。プレミアリーグが最も過酷なリーグであることも問題ではない」
 
 人気投票とも取れる不透明な選考基準にも、不平不満が止まらない。

「メッシのタイトルはジョルジーニョ(EURO制覇)よりも重要ではなかったし、得点もレバンドフスキに比べて少なく、(カリム)ベンゼマほどインパクトのあるサッカーではなかった。それに2006年に(ファビオ)カンナバーロが世界王者のキャプテンとして受賞した際のように、歴史的にGKやDFが煙に巻かれてきたこの賞の裾野を広げるために、他のプロフィールの選手に報酬を与えるべきだという説得力のある議論も見られなかった」

 そして記事の最後には、レアル・マドリーでセンセーショナルな活躍を見せる若手ホープの名を挙げ、「おそらく2022年、ヴィニシウス(ジュニオール)が阻止しなければ、アフリカ・ネーションズカップのMVPで我々を驚かせてくれるだろう。メッシは(同カップの開催地)カメルーンではプレーしないが」と痛烈な皮肉も。

 ヨーロッパの主要タイトルを獲得し、かつ突き抜けた活躍を見せた選手たちを敢えて選ばず、他大陸のタイトルを優先した選考に、欧州サッカーメディアの旗手として名高いスペイン紙は、余程納得がいかないようだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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