【清水】内部崩壊の危機。“最後の刻”が迫る?

カテゴリ:Jリーグ

増山直樹(サッカーダイジェスト)

2015年07月12日

内部から崩壊しかける現体制に、巻き返しの秘策は…。

力なく座り込むM・デューク。試合後のスタッツを眺めれば、この日シュートを打ったのは彼(2本)と金子(1本)だけだった。 (C)J.LEAGUE PHOTOS

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 この惨敗をきっかけに、膿がすべて溢れ出るような気がしている。あれほど高かった指揮官の求心力にも、陰りが見え始めたようだ。「形が見えない」と語った前述の選手は、次のように吐露する。
 
「正直、よくこれで“勝てる”と思ったなと。みんなも明らかに迷いながらやっていて、“どうしちゃったの?”という感じ」
 
 また、神戸戦ではC・ヨンアピンを約1年ぶりに復帰させたが、その起用法に内部から不満が出ているようだ。実際に、ブランク明けのCBは周囲との意思疎通とコンディションに問題を抱え、低調な出来に終始した。外国籍選手とユース偏重の選手起用。そう揶揄されるのも当然か。
 
 試合後の田坂ヘッドコーチの言葉も印象的だった。
 
「あくまで監督をサポートしていくが、システムから選手選考まで、変えなきゃいけないところはズバっと行かなければいけない。試合への準備、入り方を含めて、やり方が分かった。特に気になるのが、選手が戦えていないこと。ロッカールームの雰囲気だとか、もっと闘争心を出さなければいけない」
 
 内部から崩壊しかける大榎体制に、巻き返しの秘策は残っているのだろうか。3節から合流予定のチョン・テセだけでは、もはや焼け石に水。助っ人が加入するタイミングで、チームそのものを作り変えたほうがいいかもしれない。
 
 途中登板の昨季は17試合で勝点15(4勝3分10敗)、今季も18試合で勝点13(3勝4分11敗)しか奪えていない指揮官にとって、“最後の刻”は近付いているはず。監督をスケープゴートにするつもりはないが、次節の鹿島戦で敗れれば、“ビッグニュース”が流れても不思議ではない。
 
取材・文:増山直樹(サッカーダイジェスト編集部)
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