——ここまで少なくない時間、ハリルホジッチ監督がもたらしたものがあると思いますが、残り２か月、西野新監督にはこれまでやってきたことを踏襲した形で指揮を執ってもらうのか、がらりとやり方を変えるのか。どういうサッカーを求めていくのでしょうか
 
田嶋　日本のサッカーは一番大事にしないといけませんし、これまでやってきたことを全否定するわけではありません。ただ、西野氏がやりたいことをやりたいスタッフで全面的にサポートをしていきます。我々が築き上げてきたスカウティングや、コレクティブなところを出して日本らしいサッカーをしていきたいと思っています。それは木曜日の会見で同じ質問をして欲しいと思います。

——後任の監督がなぜ西野さんだったのでしょうか。他に候補はいたのでしょうか。また、外部に候補はいなかったのでしょうか

田嶋　（開幕まで３か月を切った）この段階では内部からの昇格を考えており、西野監督と手倉森コーチが候補に挙がりました。（その他の候補に関しては）常にそういうことは考えていないといけませんが、ここで名前を出すべきではないと考えています。
 
——ハリルホジッチ監督は最終準備のエキスパートで緻密な準備を立ててやっていくと思うのですが、彼の一番いいところが出る前に辞められてしまった。西野さんは能力に関しては疑いないと思いますが、短い準備期間で指揮を執るのは初めてだと思います。そこに関してはどう考慮して、監督を決められたのでしょうか

田嶋　最終的に良いチームにするところで言うと、チームが一緒になってお互いが信頼し、コミュニケーションを取り合ってやっていく。（この体制であれば）それが出来ると思いました。

　そこが今回の決断のベースにあります。緊急事態ということで西野氏にお願いをしたのですが、内部や今までの準備を知っているからこそ、お願いできたと思っています。逆に開幕までの期間が短いからこそ、集中できる。早くやっていれば、摩擦などが出るかもしれない。短い時期だからこそ、西野氏にお願いをしました。

　残り２か月でいろんな事を言っていられない。実質、集まって活動できるのは３週間。そこからすべてみんなでやることになりました。スタッフに関しては木曜日に具体的なお話をします。
 
——先ほど、最初のほうで法務と話をして、向こうに行ったとのことでしたが、どう言った内容を法務と話をされたのか、あとは交代されるスタッフを教えてください。

田嶋　法務と相談したのは、どういう形で解除が完結するのか、我々が契約を切る時に私たちにどのような義務が発生するのか。それをしっかりと分かっていないと決断はできないので、ウクライナ戦から時間を要したのはそういう理由でした。

　ただ、先ほど申し挙げた通り、誠意を持って彼に伝えたいと思ったので、効果があるかは分かりませんが、自分の気持ちとしてそれを実行しました。（契約に関して）コーチのジャッキー・ボヌベーさん、エンヴェル・ルグシッチさん、シリル・モワンヌさんに関しては契約を解除しました。我々は契約に基づき、誠意を持って対応をしていくつもりです。