「最も印象に残っている試合は、2011年のホームとアウェーの福岡戦」。
それは意外と言えるカードだった。
「チャンピオンになった試合は、大きな達成感があった。ただ、個人的には、2011年のホームとアウェーの福岡を挙げたい。(シーズン終盤に)J1残留が掛かり、僕はキャプテンも務めていて苦しいシーズンだった。
ホームの福岡戦は、『この試合で勝たないと本当にまずい』という緊張感に包まれたなか、ゴールを決めて、3-0で勝つことができた。
残り2試合で迎えたアウェーの一戦は、さらに難しい状況になっていた。『このクラブをJ2に落とすわけにはいかない』という強い気持ちで臨み、先制点を与える苦しい展開になったけれど、逆転できた(33節、柏木、マルシオ・リシャルデスのゴールで2-1の逆転勝利を収め、得失点差などから事実上の残留が決定した)」
彼は「自分のなかではACL決勝よりも大きな試合だった」と言う。そんな言葉からも、鈴木がクラブの“責任”ともいえる部分を背負っていたことが伝わってきた。