【Jリーグ】クラブライセンス審査を9月に控え、13年度のJクラブの経営状態はいかに?

カテゴリ:Jリーグ

石田英恒

2014年07月30日

クラブ経営の基礎体力がつき、拡大均衡型発展の見通しも。

Jリーグ全体で見れば、営業収入の折れ線グラフは右肩上がり。クラブライセンス導入にあたり、懸念された経営の縮小均衡も今のところは見られない。 (C) SOCCER DIGEST

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 J1とJ2の40クラブの収益、費用を合計した数値も発表された。それによると13年度の営業収益は約793億円で、前年比約20億円のプラスとなった。内訳は、広告料収入が約21億円増、入場料収入が約11億円増で、収益力がアップした。一方、営業費用は約29億円増加し、人件費や運営経費が増え、チーム人件費は約20億円増。13年度の当期純利益は10億8700万円で、前年比6億8400万円増。13年度は、営業収益、営業費用、当期純利益ともに12年度に比べるとプラスになり、クラブ経営の基礎体力が付いてきたとも言えそうだ。
 
「クラブライセンスが導入、施行されることによって、コストカットによる縮小均衡によって黒字の確保がないかとの不安がありました。ただこれを見る限り、拡大均衡型になっていると言えるのではないでしょうか」(大河常務理事)
 
 Jリーグの入場者数、営業収入等の折れ線グラフ(99~13年度)も右肩上がりになっている。リーグ戦総入場者数は、727万人(11年度)から835万人(13年度)に、全クラブの営業収入(売上高)の合計は728億円(11年度)から793億円(13年度)に増加。11年の東日本大震災で減った入場者数、営業収入が少しずつ戻り、広告料収入、入場料収入は着実に増えている。赤字に厳しく、経営にメスを入れる今回のクラブライセンス制度のような改革に対しては、各クラブが安易なコストカットに頼る方向性が増えるのでは、と見る向きもあった。
 
 しかし数値上では、クラブライセンス制度導入にもかかわらず、Jリーグが拡大均衡型で発展していける見通しだ。JリーグやJクラブが、明るい予測が立てられる経営環境が生まれつつあるのかもしれない。
 
取材・文:石田英恒(フリーライター)
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