インターハイ敗退の流経大柏、「感涙の1勝」で失意からのリスタート

カテゴリ:高校・ユース・その他

平野貴也

2018年06月28日

流経大柏はリスタートを切り、地獄の夏を這い上がる!!

流経大柏が全国大会のない夏休みにどのような成長を見せるのか楽しみだ。写真:平野貴也

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 言いたくないことを言い合った後、チームは、積極的にコミュニケーションを取るようになった。浦和ユース戦では、その姿勢が顕著に表れ、チームの土台となる一体感は戻って来た。
 
 1週間で悔し涙と嬉し涙の両方を味わった猪瀬は「仲間に『本当に、勝ってくれ』っていうひと言で送り出された。その言葉にいろんな気持ちが詰まっていると感じた。だから、やってやろうと思っていたし、終わった後に『ナイスゲーム』って声が聞こえたときに、泣いてしまった」と嬉しそうに話した。
 
 多くの場合、敗戦には、戦術の選択、選手の起用法、準備や調整の失敗、個人のミスといった、様々な要因が重なっている。すべてを成功するのは難しく、いずれかが困難として立ちはだかる。その時に、ピッチでどうするのか。対応するには思考力、行動力、団結力が必要だ。流経大柏にとって、インターハイの敗戦は、自分で考えて仲間を動かせる選手の集団でなければならないことに気付くきっかけになったようだ。
 
 今後は、チームの課題である攻撃のクオリティを上げることが課題になる。関川に、インターハイの予選敗退をどう消化したのかと聞くと「まだ、ですよ。あとふたつ取れるチャンスがある。それが取れたら消化できる。チームとしても個人としても、責任感をもっと強めて、ボールを保持するところとかワンランク上げないといけない」と返って来た。
 
 夏休みの楽しみになるはずだったインターハイ本大会と、大会前の合宿はなくなった。プレミアリーグと選手権の2冠に向けて、リスタートだ。
 
 本田監督は「勝たないと絞れないからね。勝つと、いくらでも絞れる。ああ、単純に走るという意味じゃないよ。でも、勝って良い気持ちになった時が良いんだよ」と不敵な笑みを浮かべていた。失意の流経は、地獄の夏を這い上がる。
 
取材・文●平野貴也(フリーライター)
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