【現役の眼】元日本代表MF、橋本英郎が指南する「巧いボランチの見極め方」

カテゴリ:Jリーグ

橋本英郎

2017年07月19日

しっかりとカウンターの芽を摘めるか。察知できるか。

2000年代後半のG大阪には、遠藤、橋本、そしてこの明神とタイプの異なる名ボランチが揃っていた。(C)SOCCER DIGEST

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『ゾーン3』で観るべきは、相手ゴール前ですから、決定的なパスを出せる、またはミドルシュート、前線への飛び出し、などが挙げられます。この点は、普段観戦されてる方なら分かる内容だと思います。
 
 なので視点を少し変えて見てみましょう。相手が自チームの攻撃を防いで、カウンターアタックに打って出る際、こちらのボランチはどう対応すべきかです。しっかりと攻撃の芽を摘めるか。ここも良いボランチにとっては重要なポイントです。
 
 この部分ではバルセロナのセルヒオ・ブスケッツ選手や、長野パルセイロの明神智和選手の対応が素晴らしいですね。守備範囲の広さも求められますが、それ以上に相手がどこからカウンター攻撃が仕掛けようとしているのか、攻撃から守備への切り替えのところで、相手チームのクリアやパスを繋ごうとする位置を事前に察知できるかどうかが、大事になります。
 
 以上、3つのゾーンに分けて考えてみましたが、いかがだったでしょうか。
 
 今度スタジアムで観戦する際は、少しボランチの動きにも注意して観てもらえればと思います。新しい楽しみ方が発見できるかもしれません。
 
橋本英郎
 
 
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PROFILE
はしもと・ひでお/19795月21日生まれ、大阪府大阪市出身。ガンバ大阪の下部組織で才能を育まれ、1998年にトップ昇格。練習生からプロ契約を勝ち取り、やがて不動のボランチとして君臨し、J1初制覇やアジア制覇など西野朗体制下の黄金期を支えた。府内屈指の進学校・天王寺高校から大阪市立大学に一般入試で合格し、卒業した秀才。G大阪を2011年に退団したのちは、ヴィッセル神戸、セレッソ大阪、長野パルセイロでプレーし、今季から東京ヴェルディに籍を置く。日本代表はイビチャ・オシム政権下で重宝され、国際Aマッチ・15試合に出場した。現在はJリーガーとして奮闘する傍ら、サッカースクールの主宰やヨガチャリティー開催など幅広く活動中。Jリーグ通算/425試合・21得点(うちJ1は339試合・19得点/2017年7月18日現在)。173センチ・68キロ。血液型O型。公式ブログは、http://pakila.jp/hashimoto/
 
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