【韓国メディアの視点】「7年ぶりに4強進出がゼロ」。ACLで全滅した韓国勢が抱く危機感

カテゴリ:Jリーグ

慎武宏

2015年09月17日

FCソウルのチェ・ヨンス監督も「過渡期」だと現状を憂う。

ラウンド16でG大阪に敗れたFCソウルのチェ・ヨンス監督(右)は、「Kリーグの競争力」向上をひとつのテーマに掲げた。(C) Getty Images

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 ただ、Kリーグ勢がACL準々決勝で姿を消してしまったことへの衝撃は大きい。Kリーグ勢は2009年以降、最低でも準決勝(ベスト4)に駒を進めてきたが、「7年ぶりに4強進出クラブがゼロ、決まり悪い引き立て役になったKリーグ」(ネットニュース『news1』)と肩を落としている。
 
 特に昨季王者で、今季もリーグ戦1位を独走する全北現代が準々決勝で姿を消したこともあって、「1強まで崩れたKリーグ、アジア・チャンピオンは夢なのか」(ネットニュース『ノーカットニュース』)と、危機感を抱くメディアやファンも多い。
 
 水原三星のソ・ジョンウォン監督も「Kリーグがアジアを牽引してきたが最近のACLで結果を残せてないことに、Kリーグの指導者、選手、クラブ全体が責任を感じる必要がある」と語り、FCソウルのチェ・ヨンス監督も、「これまでKリーグがアジアの先駆者の役割をしてきたが、多くの部分についてもう一度診断するためにはこういう時期も必要だ。Kリーグの競争力をもう一度高めるために、どんなことを補完していくべきか考える過渡期だ」と話した。
 
 グループリーグ終了時は4クラブ(全北現代、水原三星、城南FC、FCソウル)が決勝トーナメントに駒を進めて沸いていたKリーグ。そこから一転して敗北感と危機感を抱えることになったが、今後どのようなACL対策を打ち出していくか、注目していきたい。
 
文:慎武宏(スポーツライター)

慎 武宏
シン・ムグァン/1971年、東京都生まれ。韓国サッカー取材歴20年。近著に歴代コリアンJリーガーへのインタビュー集『イルボン(日本)はライバルか 韓国人Jリーガー28人の本音』(ピッチコミュニケーションズ)。
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