恩師からは痛烈な指摘も… 関根貴大がベルギー行き発表前に古巣で垣間見せていた苦悩

カテゴリ:ワールド

佐藤亮太

2018年07月13日

意識の変化がプレーを変えた好例は、関根が慕ってやまない原口元気

W杯ではベルギー戦で先制点を挙げた原口。プレースタイルを変え、ドイツで大きく飛躍した。写真:JMPA代表撮影(滝川敏之)

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 何ができ、何ができないかを捉え、何をすべきか見極めた結果、海外で成長した選手がいる。それは関根が慕ってやまない原口元気だ。
 
 原口がドイツ1部 ヘルタ・ベルリンに移籍して、しばらく経ったある日、池田コーチは原口と話す機会があった。その時のことをこう振り返った。
 
「原口が移籍して、活躍できず、なんとなくチームにいるだけになった時期、原口は何をすべきかが整理できたと思う。『日本一の選手になる』という目標を語った時、彼は私に『クラブから愛される選手になること』と言った。では、そのためにはどうするか? 原口は『チームの誰よりも走ること』と明確に話した。思えば、その年に代表でゴールし始めて、大きくプレースタイルが変わったのもこの時期だった。“守備をする=走ること”だと原口自身、気が付いたと思う」
 
 池田コーチが言う代表でゴールし始めたというのは16年のロシア・ワールドカップ最終予選で4試合連続ゴールを決めた時期と推察される。いずれにしろ、意識の変化がプレーを変え、原口を成長させたことは間違いない。
 
「責任感はあります。もうひとりじゃないので。頑張らないと……」関根は左の薬指に光る指輪を見て、そうつぶやいた。
 
 恩師の叱咤を胸に、関根貴大のベルギーでの新しい戦いが始まった。
 
取材・文●佐藤亮太(レッズプレス!!)
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