先制FKも実らず、涙に暮れたトリッピアー。「僕はずっと右足を磨いてきた」【ロシアW杯】

カテゴリ:ワールド

サッカーダイジェストWeb編集部

2018年07月12日

「僕のキャリアはずっとチャレンジの連続だった」

準決勝クロアチア戦の開始5分、自慢の右足が唸りを上げた。語り継がれるべき美弾だ。(C)Getty Images

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 2部で研鑽を積み、2014-15シーズンには初めてプレミアリーグの舞台に立った。ここでのハイパフォーマンスを見初めたのが、トッテナムのマウリシオ・ポチェティーノ監督だった。15年夏にスパーズにステップアップ移籍。華々しいキャリアの幕開けだ。
 
 しかし、トリッピアーには強力なライバルがいた。いまだイングランド代表でも鎬を削るカイル・ウォーカーである。トッテナムの右SBはウォーカーの指定席であり、トリッピアーはカップ戦要員の域を出ない。15-16シーズンのリーグ戦はわずか6試合に終わり、続く2シーズン目も12試合にとどまった。
 
 ちょうど1年前だ。ともに切磋琢磨していたウォーカーがマンチェスター・シティに移籍したのは、ひとつの転機だっただろう。右SBのファーストチョイスの座を盤石にすると、ここからはサクセスストーリーの典型例である。17年6月、イングランド代表に26歳で初招集され、クラブではリーグ、FAカップ、チャンピオンズ・リーグとフル稼働で大活躍。サウスゲイト監督が採用した3-5-2システムの下で存在を示し、右ウイングバックの定位置をも掴んだのだ。

 
 自身は今大会前のインタビューで、英紙『The Independent』にこう語っていた。
 
「僕のキャリアはずっとチャレンジの連続だった。いつでも自分自身をしっかり見つめて、いつかチャンスが来ると信じて戦ってきたんだ。右足のキックには昔から自信があったし、ずっと磨いてきた。攻撃に比べて守備は得意ではなかったんだけど、チャンピオンシップの戦いが僕をタフに育ててくれたよ。スパーズでも最初の2年は出場機会がなくて、正直辛かった。でも、自分は最高のクラブにいるんだというプライドが僕を支えたんだ。代表でもカイル(ウォーカー)、(ナサニエル・)クラインと物凄いライバルがいたから、なにひとつ順風だったことはない。これからも波瀾万丈だと思うよ(笑)」
 
 右サイドのヤンチャな突貫小僧、キーラン・トリッピアー。こつこつと努力を積み上げてきた叩き上げの成功譚は、まだ始まったばかり。この逆境をも糧として、力強く前へ進んでいくはずだ。
 
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