その生い立ちは“格闘技”!? J1首位・広島の堅守を支えるCB野上結貴の原点は?

カテゴリ:Jリーグ

志水麗鑑(サッカーダイジェスト)

2018年05月11日

FC東京戦はD・オリヴェイラに完敗だった。

柏戦、野上はエアバトルでほとんど競り勝っていた。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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 戦闘集団で育ったことにより、野上は自信を持って自らの長所を「球際での対人能力」と言う。そのため、個性を活かしたプレーに比較的寛容だった桐蔭横浜大サッカー部では、自身のストロングポイントが活きたようだ。

「球際とか(の要求が)少ない大学では、上手い選手が多かった。そのなかで、(対人能力という)違う部分で生き残るしかなかったので、長所を活かした。もちろん、レベルの高い選手に交じって、自分も少しだけ上手くなった」

 その後は、2012年に横浜FCに入団し、主力として活躍。16年に広島に移籍すると、今ではボランチもこなす貴重な戦力になっている。こうして、キャリアを振り返ってみると、今の野上のプレーの根幹は中学から高校の頃に形成されたのかもしれない。

 しかし、まだまだ課題もある。前の敵に当たりに行く強さがある分、機敏なアタッカーに背後を取られるシーンが散見され、8節の湘南戦では何度か相手FWのマークを外してしまった。10節のFC東京戦ではディエゴ・オリヴェイラを捕まえられず2ゴールを許した。

 完敗だったD・オリヴェイラとのマッチアップについて、野上は「僕が1対1で勝てれば良かった。ああいう良いフォワードとの1対1を止めるのは難しいけど、個人としてレベルアップしなければ。あとは、水くん(水本裕貴)とも協力して守って、次は抑えたい」

 カバーリングに長ける水本とは、相性の良いCBコンビだろう。相方の支えがあるからこそ、野上は思う存分に球際で戦えているのかもしれない。

 もちろん、13試合でわずか5失点は11人全員の働きだが、堅守を支える野上の対人の強さにこれからも注目したい。

取材・文●志水麗鑑(サッカーダイジェスト編集部)
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