開幕から4戦無敗でリーグ3位!好調エスパルスが快走できたワケ

カテゴリ:Jリーグ

前島芳雄

2018年03月20日

守備組織は構築できたが、ボールポゼッションは発展途上

【警告】清水=なし 仙台=中野(74分)
【退場】なし
【MAN OF THE MATCH】金子翔太(清水)

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 リーグ戦では出場機会のないDF角田誠が「ヨンソンさんは選手のことをよく考えて、やりやすい環境を作ってくれている」と語るあたりからも、チーム全体の雰囲気の良さがうかがえる。
 
 そのうえで試合内容も結果も伴っていることで、選手たちの「自分たちは間違っていない」という自信が深まり、より良い流れにつながっている。
 
 ただ、仙台戦の30分以降は、今のチームの課題が浮き彫りになっていった。
 
 渡邉晋監督が長い時間をかけて作り上げてきた仙台の攻撃は、石原直樹や阿部拓馬をはじめとして前線の動き出しや位置取りが非常に良いため、好調な清水といえどもブロック内に縦パスを通される場面が徐々に増えて、押し込まれる時間が多くなっていった。それは仙台に限らず、展開力のあるチームとの対戦ではある程度覚悟しなければならない状況だ。

 それでもゴール前を固めて耐えきるだけの守備力は、CBのファン・ソッコやGK六反勇治らを中心に今季の清水は備えている。ただ、その時間があまりにも長くなってしまうと、体力的にも消耗させられて、耐えきれなくなってしまう。
 先制のスーパーミドルシュートを決めた右MFの金子翔太は、仙台戦を終えて次のように語った。
 
「うちは前半から飛ばしているので、どこかでポゼッションを高めて落ち着いてボールを回す時間帯や、相手を押し込んでバテさせる時間帯を作らないと、(体力的に)厳しくなると思います。今後もこういう展開は多くなると思いますが、縦だけじゃなくて横にゆっくり回したりすることで攻撃陣も休めるし、守備陣も押し上げられます。回して相手を疲れさせればカウンターのピンチも少なくなるので、そこは今後の課題だと思います」
 
 速攻は今季の清水の大きな強みであり、クリスランと北川航也という2トップの力もよく生かせているが、そればかりになると逆に自分たちの首を絞めることにもなる。

 ヨンソン監督がチーム作りを始めてからまだ2か月で、これまでは守備組織の構築に時間をかけてきた分、ボールポゼッションの面がまだ発展途上にあることは否めない。
 
 そのため仙台戦では、70分に同点ゴールを奪われた後もボールを保持して押し返すことができず、逆転ゴールを奪われてもおかしくない流れになっていた。
 
 今後に向けての明と暗が見えてきた好調・清水。2週間のインターバルを経て迎える次のホームでの横浜戦で、どんな変化が見えるのかに注目したい。
 
取材・文●前島芳雄(スポーツライター)
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