浦和時代を超える12ゴールを記録!FW闘莉王が抜群に機能している理由とは

カテゴリ:Jリーグ

雨堤俊祐

2017年07月24日

闘莉王は「まだ喜べる順位じゃない」と語気を強める。

【警告】京都=エスクデロ(50分)、本多(60分) 名古屋=押谷(19分)
【退場】なし
【MAN OF THE MATCH】田中マルクス闘莉王(京都)

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 この活躍で得点数は2008年の浦和在籍時に記録した11得点を上回る、12得点となった。J2得点ランキングも3位に浮上。36歳にしてキャリアハイを更新したが、まだリーグ戦の後半戦は始まったばかり。これからもFW起用が続く可能性が高く、さらなる得点が期待されている。

 京都で“FW闘莉王”が誕生したのは生みの苦しみからだ。開幕当初はビルドアップから攻撃を組み立てるサッカーを目指していたが、なかなか機能せず結果もついてこなかった。
 
 そんななか、8節・愛媛戦を前に負傷離脱していた闘莉王が復帰。その1週間前には大型FWのケヴィン・オリスも復帰しており、タイミングが重なったことで布部陽功監督は戦い方を2トップの高さを生かすキック&ラッシュへと切り替えた。
 
 そこから11試合負けなしなどチームの建て直しには成功するのだが、古典的なスタイルの採用に否定的な声も存在する。
 
「個人頼み」「発展性が無い」「見ていて面白くない」。それらは必ずしも間違いではない。組織的な戦いや娯楽性を求めるのなら、もっと楽しい90分を提供してくれるチームが他にある。
 
 ただ、今の京都はこれで戦っていくと覚悟を決めた。それは開幕からの紆余曲折やチームの現有戦力を踏まえたうえでの判断だ。闘莉王もメンバーリストに記載されるポジション表記をDFに戻したが、FWとしてのプレーを受け入れている。
 
 すべては、チームをJ1へ昇格させるため。試合後、「今日の勝利の喜びよりも、もっとやらなきゃという気持ちが強い?」という質問に対して間髪いれずに「そうですよ!まだ喜べる順位じゃない」と語気を強めている。
 
 今季、クラブはJ1昇格へ向けた勝負のシーズンと位置付けて、多くの予算を投入した。残念ながら現在はそれに見合った結果を出せていないが、「このままでは終われない」と彼らのプライドが声を上げている。不恰好な戦いでもいい。混戦J2に食らい付こうとするチームを、前線で牽引する男から目が離せない。
 
取材・文:雨堤俊祐(サッカーライター)
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