メンタル的なクオリティーも求められる。
第2のプレー状況は、守備陣形を整えたうえで、ボールからやや離れたゾーンでFWを視野に収めつつ、相手に対して後手に回らないようポジション的な優位性を保ち続ける駆引きの状況だ。
今はほとんど全てのチームがゾーンディフェンスを敷いているので、CBにはボール、味方、敵という3つの基準点に常に注意を払いながら、次の状況に備えてラインを保ちつつポジションや体勢を細かく修正し、相手がフリーでパスを受けたり、裏に抜け出したりしないよう警戒を続ける必要性がある。
ボールが「オープン」か「クローズ」かによってラインを上げ下げし、ボールの位置と相手の位置を勘案しながらステップを踏んで身体の向きを修正し、FWが動いた時にはマークしてついていくべきか放すべきかを瞬時に判断するのだ。
これをしくじって相手に先手を取られてしまうと、ボールが来た時点ですでに極めて不利な状況に追い込まれるという結果が待っている。
対人の接近戦ではまず何よりもフィジカル能力の高さ(コンタクト、アジリティー)がモノを言うが、それに先んじるこうした駆け引きにおいてはそれ以上に集中力、注意力、プレー展開を読むインテリジェンスといった、メンタル的なクオリティーが重要になる。
傑出したフィジカル能力を備えていなくとも、こうした側面が優れていれば常に敵に対して先手を打ち、優位に立った状況でボールを巡る対人バトルの状況に入ることができる。
豊富な経験と際立った集中力でフィジカルの衰えをカバーしてあまりあるパフォーマンスを見せるアンドレア・バルザーリ(ユベントス)がその典型。180センチのダレイ・ブリント(マンチェスター・U)や174センチのハビエル・マスチェラーノ(バルセロナ)がCBとして通用しているのも、体格的な劣勢を頭脳でカバーしているからだ。
しかし、CBのクオリティーが最も問われるプレー状況は、守備陣形が整っていない状態で直面するカウンターアタック、あるいは押し上げたラインの裏への抜け出しを許した後に生まれるオープンスペースでの1対1だ。
守備陣形が整っている状況ならば、アタッカーが使えるスペースや角度は大きく限定されているうえに、味方のカバーリングにも頼ることができる。しかし、カウンターで抜け出した、あるいは裏に飛び出した敵との走り合いになる1対1においては、自らの個人能力だけを頼りに状況を解決しなければならない。
そこで何よりも不可欠なのは、相手に走り勝つ絶対的なスピードだ。スピードで相手を上回れば、少なくともポジション的な優位を回復できる。同じスピードなら先にスタートを切った相手に利があるし、絶対的な速さで劣っていればそれだけでもう打つ手はほとんどなくなってしまう。
今はほとんど全てのチームがゾーンディフェンスを敷いているので、CBにはボール、味方、敵という3つの基準点に常に注意を払いながら、次の状況に備えてラインを保ちつつポジションや体勢を細かく修正し、相手がフリーでパスを受けたり、裏に抜け出したりしないよう警戒を続ける必要性がある。
ボールが「オープン」か「クローズ」かによってラインを上げ下げし、ボールの位置と相手の位置を勘案しながらステップを踏んで身体の向きを修正し、FWが動いた時にはマークしてついていくべきか放すべきかを瞬時に判断するのだ。
これをしくじって相手に先手を取られてしまうと、ボールが来た時点ですでに極めて不利な状況に追い込まれるという結果が待っている。
対人の接近戦ではまず何よりもフィジカル能力の高さ(コンタクト、アジリティー)がモノを言うが、それに先んじるこうした駆け引きにおいてはそれ以上に集中力、注意力、プレー展開を読むインテリジェンスといった、メンタル的なクオリティーが重要になる。
傑出したフィジカル能力を備えていなくとも、こうした側面が優れていれば常に敵に対して先手を打ち、優位に立った状況でボールを巡る対人バトルの状況に入ることができる。
豊富な経験と際立った集中力でフィジカルの衰えをカバーしてあまりあるパフォーマンスを見せるアンドレア・バルザーリ(ユベントス)がその典型。180センチのダレイ・ブリント(マンチェスター・U)や174センチのハビエル・マスチェラーノ(バルセロナ)がCBとして通用しているのも、体格的な劣勢を頭脳でカバーしているからだ。
しかし、CBのクオリティーが最も問われるプレー状況は、守備陣形が整っていない状態で直面するカウンターアタック、あるいは押し上げたラインの裏への抜け出しを許した後に生まれるオープンスペースでの1対1だ。
守備陣形が整っている状況ならば、アタッカーが使えるスペースや角度は大きく限定されているうえに、味方のカバーリングにも頼ることができる。しかし、カウンターで抜け出した、あるいは裏に飛び出した敵との走り合いになる1対1においては、自らの個人能力だけを頼りに状況を解決しなければならない。
そこで何よりも不可欠なのは、相手に走り勝つ絶対的なスピードだ。スピードで相手を上回れば、少なくともポジション的な優位を回復できる。同じスピードなら先にスタートを切った相手に利があるし、絶対的な速さで劣っていればそれだけでもう打つ手はほとんどなくなってしまう。