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【イタリア代表】セリエBの19歳GKを初招集し、独自のポジション区分も。指揮官の狙いとは?

カテゴリ:ワールド

片野道郎

2017年03月20日

メレトは同じウディネーゼ育ちのハンダノビッチに似たタイプ。

昨年9月にGKではアッズーリ最年少デビューを飾ったドンナルンマ。指揮官はトップレベルの経験を積ませる英才教育を施しており、今回も親善試合のオランダ戦で出番を得る可能性が高い。写真:Alberto LINGRIA

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 まだ18歳になったばかりとはいえ、ドンナルンマがブッフォンの後継者となることはすでに既定路線と言っていい。実際、ヴェントゥーラは初招集した9月にフランスとの親善試合で後半からピッチに送り出し、11月のドイツ戦(親善試合)でも同じように45分間プレーさせるなど、世界トップレベルとの対戦を経験させる英才教育を施してきている。
 
 だとすれば、次の課題は信頼できるドンナルンマのバックアップを見出すことだろう。ブッフォンの後継者問題が長年の懸案だった事実に表われている通り、イタリアはここ10数年ずっとGKが不作だった。オーバー30のマルケッティ、サルバトーレ・シリグ(オサスナ)、アンドレア・コンシーリ(サッスオーロ)らはもはや伸びしろがないため、若手の発掘と抜擢が求められている。そこでメレトに白羽の矢が立ったわけだ。
 
 1997年生まれのメレトはウディネーゼの下部組織で育ち、U-16からU-19まで各年代のイタリア代表でレギュラーを担ってきたエリート。実戦経験を積むため昨夏からレンタルされたスパルでは、好セーブを連発して首位戦線進出の立役者となり、セリエB屈指のGKという評価を集めている。
 
 190センチ・82キロというバランスの取れた体格に瞬発力とアジリティーを併せ持ち、アグレッシブにボールに向かって行く姿勢と積極的な飛び出しが大きな武器。タイプ的には、同じウディネーゼ育ちのサミール・ハンダノビッチ(インテル)と共通点が多い。
 
 アッズーリとは異なりブッフォンの後継者問題を解決できていないユーベは、ドンナルンマと並んでこのメレトも候補としてリストアップし、継続的にスカウトを送ってそのプレーをチェックしている。一部では、「ウディネーゼとの間で獲得交渉が大詰めを迎えている」という報道もあるほどだ。
 
 ヴェントゥーラ監督は昨年11月の若手代表候補ミニ合宿にマルコ・スポルティエッロ(フィオレンティーナ)、アレッシオ・クラーニョ(ベネベント=セリエB)を招集したが、今回はいずれも選外。メレトが2人を抜いてポスト・ブッフォンのナンバー2に躍り出た格好だ。
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