王者・鹿島のレッスンで得た教訓――2-0からの逆転負けが清水にもたらすモノとは?

カテゴリ:Jリーグ

前島芳雄

2017年03月20日

客観的に試合内容を振り返れば、清水も自信を失う必要はない。

白崎(10番)と金子にゴールが生まれたのは朗報だ。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

画像を見る

 そのまま無失点で試合を終えられれば、清水にとって理想的なゲームとなったが、それを許さないのが鹿島の鹿島たるところ。65分に金崎、76分にレオ・シルバを入れて主導権を奪い返し、本格的な猛反撃に出る。
 
 ただ、それ以上に大きく流れを変えたのは、清水のミスだ。74分の右FKの場面で、遠藤康からファーサイドにボールが入ったところにGK六反勇治が中途半端に飛び出してしまい、犬飼智也もあっさりと競り負けて植田のゴールを許してしまう。それも2点目からわずか3分後というのが痛かった。
 
「もう少し失点せずに我慢できれば、相手の勢いも一度止まって、自分たちの流れがもう一度来ていたかなと思います」と白崎も悔しさを滲ませる。せめて10分間我慢できれば、残りは10分。鹿島の焦りを誘って、過去2試合のようにリードを守り切ることができたかもしれない。
 
 だが、早めに1点返したことで鹿島が一気に勢いづき、3点ともリスタート絡みのクロスボールから決めて、王者の力を見せつけた。
 
“勝ち切る力”という面で鹿島と明確な差があったことは否定できない。だが、それはこれまでの実績や経験値を考えれば当然のこと。客観的に試合内容を振り返れば、清水としても自信を失う必要はない。
 
 球際の技術を磨くこと、リスタートやクロスに対する守備、ミスを引きずらないこと……いくつか浮き彫りになった課題を修正しながら前向きに自分たちのサッカーを続けていけば、チームとしての成長は継続され、自ずと結果にも結びついていくはずだ。
 
取材・文:前島芳雄(フリーライター)
【関連記事】
【日本代表】ハリルジャパンに黄信号。長谷部の代役となるのは?
【J1採点&寸評】清水×鹿島|逆転劇を演出した鹿島のレフティがMOM。清水の金子も高く評価
【セルジオ越後】本田や長友には「代表への意欲を感じた」とハリル。ちょっと何を言っているか分からないよ
中村俊輔、遠藤保仁、小野伸二…を超える「最も衝撃を受けた」と鈴木啓太が引退記者会見で明かした“意外”な選手とは?
【日本代表|ポジション別序列】本田はバックアッパーに降格?長谷部&山口の牙城を崩すのは|MF&FW編

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 世界各国の超逸材を紹介!
    4月18日発売
    母国をさらなる高みに導く
    「新・黄金世代」大研究
    列強国も中小国も
    世界の才能を徹底網羅!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ