客観的に試合内容を振り返れば、清水も自信を失う必要はない。
そのまま無失点で試合を終えられれば、清水にとって理想的なゲームとなったが、それを許さないのが鹿島の鹿島たるところ。65分に金崎、76分にレオ・シルバを入れて主導権を奪い返し、本格的な猛反撃に出る。
ただ、それ以上に大きく流れを変えたのは、清水のミスだ。74分の右FKの場面で、遠藤康からファーサイドにボールが入ったところにGK六反勇治が中途半端に飛び出してしまい、犬飼智也もあっさりと競り負けて植田のゴールを許してしまう。それも2点目からわずか3分後というのが痛かった。
「もう少し失点せずに我慢できれば、相手の勢いも一度止まって、自分たちの流れがもう一度来ていたかなと思います」と白崎も悔しさを滲ませる。せめて10分間我慢できれば、残りは10分。鹿島の焦りを誘って、過去2試合のようにリードを守り切ることができたかもしれない。
だが、早めに1点返したことで鹿島が一気に勢いづき、3点ともリスタート絡みのクロスボールから決めて、王者の力を見せつけた。
“勝ち切る力”という面で鹿島と明確な差があったことは否定できない。だが、それはこれまでの実績や経験値を考えれば当然のこと。客観的に試合内容を振り返れば、清水としても自信を失う必要はない。
球際の技術を磨くこと、リスタートやクロスに対する守備、ミスを引きずらないこと……いくつか浮き彫りになった課題を修正しながら前向きに自分たちのサッカーを続けていけば、チームとしての成長は継続され、自ずと結果にも結びついていくはずだ。
取材・文:前島芳雄(フリーライター)
ただ、それ以上に大きく流れを変えたのは、清水のミスだ。74分の右FKの場面で、遠藤康からファーサイドにボールが入ったところにGK六反勇治が中途半端に飛び出してしまい、犬飼智也もあっさりと競り負けて植田のゴールを許してしまう。それも2点目からわずか3分後というのが痛かった。
「もう少し失点せずに我慢できれば、相手の勢いも一度止まって、自分たちの流れがもう一度来ていたかなと思います」と白崎も悔しさを滲ませる。せめて10分間我慢できれば、残りは10分。鹿島の焦りを誘って、過去2試合のようにリードを守り切ることができたかもしれない。
だが、早めに1点返したことで鹿島が一気に勢いづき、3点ともリスタート絡みのクロスボールから決めて、王者の力を見せつけた。
“勝ち切る力”という面で鹿島と明確な差があったことは否定できない。だが、それはこれまでの実績や経験値を考えれば当然のこと。客観的に試合内容を振り返れば、清水としても自信を失う必要はない。
球際の技術を磨くこと、リスタートやクロスに対する守備、ミスを引きずらないこと……いくつか浮き彫りになった課題を修正しながら前向きに自分たちのサッカーを続けていけば、チームとしての成長は継続され、自ずと結果にも結びついていくはずだ。
取材・文:前島芳雄(フリーライター)