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「やらかし」を「最強」に変えた青森山田のキャプテン住永翔、厳しくも優しい類稀なリーダーシップ

カテゴリ:高校・ユース・その他

白鳥大知(サッカーダイジェストWEB)

2017年01月22日

転機となったインターハイでの敗戦。

青森山田が悲願の初優勝を飾った2016年度の選手権。その中心にいたのが住永だった。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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 しかし、ミーティングを繰り返してもチームはいまひとつまとまり切らず、そのままの状態で夏のインターハイを迎える。青森山田はタレント力の高さから優勝候補にも挙がっていたが、準決勝で流通経済大柏高校に敗れてベスト4止まり。これが大きな転機となった。
 
「インターハイで負けて、自分たちの負けず嫌いな部分に火が付いた。もっとできるはず、勝つために必要なことを考えようという雰囲気ができたんです。ミーティングでも建設的で前向きな意見が出るようになりましたし、みんな人の話にも耳を傾けるようになっていきました。僕からは『ピッチでは怒鳴り合ってもいい。でも、仲間だってことを忘れんな』と言いました。誰かに意見を言うってことは、その分だけ自分にもしっかりやらなければいけないし、良い相乗効果ができました」
 
 インターハイでの敗戦が負けん気を触発してチームにまとまりをもたらし、それがその後のプレミアリーグと選手権の二冠に繋がったと振り返る住永。しかし、三国が「翔には感謝しかないですね」と語った通り、そのキャプテンシーもやはり見逃せない。
 
 集団の長はいつの時代もどんな組織でも気苦労が絶えないものだが、思春期で感情の起伏が激しい中高生部活のリーダーはとりわけ簡単ではない。青森山田のように全国から個性の強い実力者が集まるチームは尚更だ。嫌われるのを承知で同学年の仲間を叱咤しなければいけない場面もあり、住永も「キャプテンだからって偉いのかよって目で見られているじゃないかと思う時期もありましたね」と回顧する。
 
 そんな中で住永はピッチ上で、「みんな人間ですからね、やっぱりそれぞれの個性があります。だから、キツク言っても大丈夫そうな奴には厳しめに、ちょっと気持ちが弱い奴には励ますような言葉をかけ続けました」という。
 
 そして、ピッチ外では持ち前の明るさを活かして誰とでも自然体で接した。今遠征でも、拠点となったセント・ジョージズ・パーク(FA所有のトレーニングセンター)でのオフの時間、そしてマンチェスター観光に出かけた際、積極的に前に出て笑いを誘うのはいつも住永や鳴海だった。
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