【川崎】小林悠の決断を後押しした中村憲剛、サポーター、そして妻の言葉とは?

カテゴリ:Jリーグ

いしかわ ごう

2016年12月03日

「一番楽しくサッカーできる場所がいいんじゃない?」。妻の言葉が心に響いた。

小林が残留を決めた背景には、妻の言葉があった。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

画像を見る

 決断の背景にあったのは、愛着のある川崎フロンターレというクラブが、自分の力を強く必要としてくれたことだ。クラブ幹部はもちろん、レジェンドである主将・中村憲剛からも引き止める言葉をかけられた。
 
「クラブからは『憲剛さん(中村憲剛)のように、ずっといて欲しい』と言われましたし、そういう気持ちも伝わってきました。憲剛さんからも『残って欲しい』と言われた。チームのことを一番よく分かっているし、僕のことも一番よく分かっている人ですから。相談させてもらって、憲剛さんにもアドバイスをもらったし、いろんなことを相談して残ろうと思いました」
 
 言うまでもなく、家族の言葉もその決断を後押した。「家族のためにもどうすべきか」と毎日悩んでいる小林の姿に、夫人はこんな風に声をかけてくれたという。
 
「僕が決めることに対して、どこにでもついてきてくれると言ってくれていました。でも悩んでいたら、『お金もそうだけど、悠くんが毎日、一番楽しくサッカーできる場所がいいんじゃない?』と言ってくれたんです。自分はフロンターレのサッカーが好きで、毎日楽しいと思ってやれていた。他のクラブに行ってもサッカーは楽しいのかもしれないけど、それは分からないですよね。あれは心にすごく響きました」
 
 最後にはサポーターに対する気持ちも触れていた。残留か移籍かで悩んでいる日々、練習場を訪れて声をかけてくれるサポーターの熱意も小林の心を動かした。
 
「サポーターの皆さんが練習場に来てくれたり、僕のインスタグラムにコメントを投稿してくれたり、必要とされていると感じました」
 
 こうして来季もフロンターレのユニホームに袖を通してプレーすることの決まった小林だが、チームには天皇杯のタイトルのチャンスがまだ残っている。怪我の再発を防ぐために、焦らず調整に専念する見込みで、全体練習に復帰するのは13日前後の予定を予定しているという。
 
 フロンターレでタイトルを獲りたい――気持ちを新たにした小林悠は、天皇杯のピッチでその想いを表現する。
 
文:いしかわごう(フリーライター)
【関連記事】
【CS準決勝】「結果がすべて」と肩を落とした中村憲剛。喪失感に苛まれながら絞り出した言葉は…
佐藤寿人――偉大なストライカーが歩んだ道と愛される理由
【J1採点ランキング】終盤戦で調子を上げた横浜の齋藤が総合2位!堂々のトップに輝いたのはあのバンディエラ
【川崎】風間監督の意思を継ぐ〝鬼木新体制〞の指針とは
【セルジオ越後】川崎には「勝つ文化」がない。鹿島とは対照的だったね

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 世界各国の超逸材を紹介!
    4月18日発売
    母国をさらなる高みに導く
    「新・黄金世代」大研究
    列強国も中小国も
    世界の才能を徹底網羅!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ