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「中学生だよね?」市船指揮官も感嘆する久保建英の存在感。帰国後1年半の成果はどこに?

カテゴリ:高校・ユース・その他

川端暁彦

2016年08月06日

U-18の上級生たちが温かく迎えている環境も精神面の成長を促している。

決勝の清水ユース戦ではベンチスタート。投入された時間帯は「守りの時間帯だった」ため、守備に力を割いた。ゲームを読む力もとても15歳とは思えない。写真:石倉愛子

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 元バルセロナユースというその派手なキャリアから簡単に「天才」と言われてしまいがちだが、自分の課題を見つめて少しずつプレーをベースアップしていく様子から、実際は相当な努力家なのだということもよく分かる。
 
 そして、とても賢い選手なのも確かだ。決勝では「(投入されたのが)時間帯的に守りの時間帯だった」と冷静に戦況を洞察して、守備に力を割いて「フォア・ザ・チームに徹してくれた」(佐藤監督)。準優勝に終わった昨夏の日本クラブユース選手権(U-15)に比べて一回り大きくなったように見えるのは、何も体格面の成長だけが理由ではあるまい。
 
 精神面の成長においては、今年のFC東京U-18の上級生たちが久保を温かく迎えてくれているのも大きいのだろう。フォア・ザ・チームの精神は、監督から言われれば身に付くというものではなく、日々の集団生活から自然と生まれてくるものだからだ。
 
「年上の、日本一のチームで日々練習できているのは、すごく恵まれすぎているんじゃないかなと思います」という言葉には謙遜も入っているのだろうが、しかし本音も込められているように感じられた。
 
 久保建英は15歳の夏に初の日本一を手に入れた。ここから浮き沈みもあれば、壁にぶつかることもきっとあるだろう。まだそういう年齢であって、あくまで「可能性の年代」の選手だ。ただ、周りの賛辞で調子に乗って潰れてしまうようなタイプでないことは、1年半ほど彼を観てきてよく分かった。この類まれな才能を持った確かな努力家が、さらなる向上心を持ち、より大きく、たくましくなっていくことを静かに期待するのみである。
 
取材・文:川端暁彦(フリーライター)
 
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