昨季リーグ優勝に貢献したドウグラスに通ずるものがある。
広島の陣容を考えると、ピーター・ウタカへのマークを分散させる意味でも、A・ロペスは貴重な存在となり得る。積極果敢にゴールを狙うタイプで、ややもすればエゴイストに映るが、その強引さが“良い刺激”になりそうだ。
チームメイトの清水航平は「左足が武器だと思う」とA・ロペスを評しつつ、途中出場の25分間で、両軍最多のシュート5本を放った姿勢を称えた。
「(積極的に仕掛けるのを)繰り返していけばチャンスは増えていく。FWなので、シュートの意識は強く持ってもらったほうがいい」
不発に終わったブラジル人アタッカーは「打ち所が悪くて……でも、それもサッカー」と語り、さらに「シュートが入らず残念だった。しっかり練習を頑張って、次の試合でゴールを決められるようにしたい」と意気込む。
柔らかいボールタッチ、ゴールに向かう積極的な姿勢は、昨季リーグ優勝に貢献したドウグラスに通ずるものがある。もしハマれば、リーグ連覇も――。たった25分間のプレーで、そんな期待を抱かせてくれた。
上昇気流に乗り切れない広島にとって、新助っ人の存在そのものが、大きな起爆剤となりそうだ。
取材・文:大木 勇(サッカーダイジェスト編集部)