「人間なので、そういう部分があって当たり前だと思いますけど……」
丹羽のマシンガントークはまだ終わらない。矛先はやはり交代選手についてだった。
「三冠の時は、交代選手がプラスアルファの力をもたらし、途中から入ってさらにギアチェンジしていた。勝っているチームは、11人だけじゃなくて、途中から入る選手がすごく大事。夏場はどうしても足が止まるなか、途中から入る選手が2倍、3倍と走ってくれればチームの助けになる。僕らが勝っていた時は、途中選手が活性化させてくれていた」
機能していた時と機能していない時、その原因はどこにあるのか。丹羽は「本人の意識だけだと思う」と分析。「健太さんのサッカーをこれだけ積み重ねてきて、戦術だったり、やり方は分かっているわけで、じゃあ何が違うのかというと、気持ち的な部分だけだと思う」と力説する。
「新しい監督で、始めての試合で、サッカーが分かりませんだったらまだ分かるけど、これだけ健太さんの下でやっていて、攻撃の仕方、守備の仕方も全部整備されているなかで分からないというのはおかしい。もう気持ち的な部分だけだと思う」
再び「気持ち的な部分」(メンタル)を強調した一方、「人間なので、そういう部分があって当たり前だと思いますけど、そこを修正していくは僕の役割だと思う」とも語る。
丹羽は、決して無理な要求をしているわけではない。以前できていたことを求めているだけだ。できるのにやらない。だからこそ、怒りを露わにしているのだ。