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【EURO2016開催地を巡る旅】第9回:マルセイユとヴェロドローム「熱狂と笑いと美のメルティングポット!」

カテゴリ:連載・コラム

結城麻里

2016年05月30日

ヴィユ・ポールでは絶景に酔いしれ、ブイヤベースを味わう。

昼も夜も美しい眺めを見ることができる。丘の上に神々しく浮かび上がるのが、この街のシンボルでもあるノートルダム・ド・ラ・ガルド寺院。 (C) REUTERS/AFLO

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この地で生まれたブイヤベースを是非ご堪能あれ! (写真はイメージ) (C) Getty Images

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 マルセイユに到着したら、まずヴィユ・ポール(旧港)へ向かいましょう。この街のハートであり、シンボルでもある場所です。
 
 その昔、世界各地から商品が到着したのもここなら、漁師たちが水揚げした魚でブイヤベースを発明したのもここ。現在は漁港ではなくなりましたが、今でも早朝に魚売りの姿を見かけることができます。
 
 黄昏時なら、丘の上の「バジリック・ド・ノートルダム・ド・ラ・ガルド(ノートルダム・ド・ラ・ガルド寺院)」とクルーズ船を浮かべた旧港が、うっとりするほど美しい色彩のハーモニーを奏でます。
 
 OMファンで賑わう「La Brasserie OM(ラ・ブラッスリ・OM)」も港の真ん前。壁に選手たちの写真が飾られ、魚料理も美味しい店です。夜中まで開いているのも魅力。何しろOMが優勝すると、この旧港が熱狂の一大祭典会場になるのです。
 
 この旧港からまっすぐに伸びるラ・カヌビエール大通りは、いわば“マルセイユ版シャンゼリゼ”。といっても、こちらはずっと庶民的で、冬にはサントン(南仏プロヴァンスの庶民生活を表現した楽しい人形たち)のマルシェ(青空市)が立つことでも有名です。
 
 ヴィユ・ポール周辺をそぞろ歩いたら、今度は前述の、丘の上のノートルダム・ド・ラ・ガルド寺院へ登りましょう。
 
 真下に旧港、左遠方に真っ青な地中海、前方から右に向かっては大きく広がるオレンジ色がかったマルセイユの街並み、そして彼方には南仏プロヴァンスの丘陵地帯が見渡せる絶景スポットです。カラリと晴れたマルセイユの魅力が、きっと一目で理解できるでしょう。
 
 また、旧港出入口に張り出した「パルク・デュ・ファロ(ファロ公園)」まで行って旧港を眺めても絶景です。
 
 オープンしたての「ミュゼ・デ・シヴィリザシオン・ド・リューロップ・エ・ド・ラ・メディテラネ(ヨーロッパ地中海文明博物館=MuCEM)」も、レースのような斬新なデザインで大人気。地中海を知的に楽しめること請け合いです。
 
 さて、お腹が空いたら、ブイヤベースです! ブイヤベースを食べられるレストランも旧港周辺にひしめき、夜も遅くまで開いています。
 
 ちなみに、本格ブイヤベースは高価なサフランを使うため、赤みがかった錆色。黄色いのは、サフランを使っていない証拠です。高くても本物を食べたいなら、旧港に向かって右側にある「Miramar(ミラマール)」という専門店がオススメです。
 
 とはいえ、お魚さえ新鮮なら、サフランなしでもやっぱり美味しいのがブイヤベースです。手が届くお値段のものなら、旧港に向かって左側の奥にあるレストラン街に行けば、いくらでも見つかります。
 
 マルセイユを舞台にした『タクシーⅡ』というコメディー映画は、日本の防衛庁長官が誘拐され、ジダンのユニホームを着たタクシー運転手が捜査に大協力するというお話ですが、誘拐場所らしき路上を指でこすって匂いを嗅ぎ、「ここだ! 魚の匂いがする!」と言う場面があります。
 
 マルセイユ人も魚の匂いがするので、ここでは皆が爆笑するシーンなのです。日本人にぴったりの魚料理があるのも、マルセイユの大きな魅力と言えるでしょう。
 
 とはいえ、お魚だけではありません。マルセイユは石鹸でも世界的に有名。大量生産品ではない“本物”に出合ったら、ぜひ購入してみてください。
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