【千葉】開幕戦での大逆転勝利の意味。今後の鍵を示唆するキャプテンの言葉

カテゴリ:Jリーグ

本田健介(サッカーダイジェスト)

2016年02月29日

J2生活を抜け出すヒントは、キャプテンの言葉のなかにある。

例年にない好スタートを切った“新生千葉”。この勢いを持続出来るか。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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 それでも選手たちはただ浮かれているわけではない。むしろ内容がともなわなかった勝利に対して、険しい表情を見せる者は少なくなかった。
 
「今日は勝たなくてはいけないプレッシャーがあった。個人的にはなにもしていないし、全体としても受け身になっていた。プレシーズンで結果を残せて、その余裕が変なほうに出てしまったのかなと思う。チームとしてずっと固さは取れなかったし、徳島ペースだった。最後は力任せの形。勝ちにつなげられたのは大きいが、課題を詰めないと必ず厳しくなる」(船山)
 
「個人個人でやっている感じ。これまでは結果が出ていたから良かったけど、今日はこのままじゃ難しいなと感じた。縦に急ぎ過ぎだし、落ち着いて回せるところを回さないと自分たちのリズムにできない。そこは変えないと。本来なら今日は負けている試合。満足はできない。そういう部分をみんなに伝えていきたい」(近藤)
 
 そして勝利を評価していた富澤も続ける。
 
「今日はボールが収まらず、プレスも効かなかった。縦一辺倒になっていた部分はあった。(縦に速く攻められる点は)ストロングにしながら、状況判断を大事にしたい。サイドは張りっぱなしだったけど、中に入ってくるなどの動きも必要だった」
 
 こうした指摘を聞いていると、思い出すのは今季からキャプテンを務める佐藤優の開幕前の言葉だ。
 
「プレシーズンでは結果を残せたが、今後重要なのは一喜一憂しないこと」
 
 開幕戦の逆転勝利は大きな一勝だが、続く試合を落とせば意味がない。これまで継続性に欠け、J2生活を抜け出せなった千葉にとって、この点が一番難しい作業なのかもしれない。
 
 昨季は勝負弱さを露呈したチームが、いきなり土壇場での逆転勝利を掴んだ。この勢いを持続させるためにも、もう一度課題を洗い直し、続く岡山戦(3月6日)に臨むことが大切になる。
 
 私たち周りの人間も含めて、大事なのは結果に対して「一喜一憂しないこと」だ。
 
取材・文:本田健介(サッカーダイジェスト編集部)

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