【甲府】確かな足跡を残した長谷川太郎の「最後の勇姿」

カテゴリ:Jリーグ

渡辺 功

2015年10月05日

「日本人のW杯得点王育成」を目標に、今後は指導者の道へ。

長谷川の最後の勇姿を見ようと、多くのサポーターが来場。甲府在籍時に見られた横断枠も掲げられた。写真:渡辺 功

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 かくして地元スポンサーや後援会、ボランティア、そしてクラウドファンディング方式で運営費を出資した多くの有志の協力のもと、当日のスタンドは2200人もの観客で埋め尽くされることとなった。なかには甲府をはじめ、長谷川さんが過去に在籍した各チームのサポーターの姿が、あちこちに見受けられた。
 
 試合のほうは、かつてのチームメイト中心に構成された「長谷川太郎フレンズ」(甲府OBでは杉山新、林健太郎、倉貫一毅、宇留野潤、水越潤、石田博行の各氏が参加)と、ブリオベッカOBチームである「浦安レジェント」との間で行なわれた。
 
長谷川は前半を「フレンズ」、後半は「レジェント」の一員としてプレー。現役時代さながらの、細かなタッチで切り替えしてからのシュートとFKで2得点……したまでは良かったが、その後訪れたハットトリックの絶好のチャンスを二度続けて外し「面目が立たない」と、頭を掻いた。
 
 バレーなど、甲府で一緒にプレーした現役の選手からもメッセージが贈られ、試合後のセレモニーでは「昇格できたのは、彼の大活躍があったおかげ」と、プライベートで来場した甲府の海野一幸会長から、花束が手渡された。
 
「いろんな人に応援してもらってきたのに、御礼も言わないまま去年引退を決めたことが心残りでした。これまでの感謝とこれからの決意を伝える機会を、このような形で作って頂き、本当にうれしく思います。17年間ありがとうございました」と、最後の挨拶をした長谷川。今後は、自ら立ち上げたサッカースクール「TRE2030 ストライカー・アカデミー」で、子どもたちの指導にあたる。
 
そのスクールの名称が示すとおり、ゴールにこだわり「2030年までに、日本人のW杯得点王」を育てることが目標だ。
 
 
取材・文:渡辺 功(フリーライター)
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